TINカードってなんなの?

TINについて書いたけど、昨日別件でTINについて相談もあったんで、ついでに酔っぱらいながら書いておきたいと思う。

TINってなに?

正確には、Taxpayer Identification Numberである。ひとりひとり固有の番号が割り振られている。一生涯有効である。
一応、比政府発行のホンマモンの公式証明なので、なんにも事情の知らないひとにとっては公式IDとして通ることがある。

TIN運用はメチャクチャ

このTIN番号というのは、誰でも取れるのであるが、表向きには物凄い厳格である。
試しに調べてみてほしい。外国人がTINを取る方法の小難しい話がタンマリ出てくるはずだ。

やれ、ケソンのBIR本局でないといけないとか、窓口は外人専用のナントカであるとか、アレコレ書類がいるとか書いてあるだろう。
それに、外国人の場合、このカードを貰えないことがある。(番号だけ貰って終わりという運用も過去にあった)
比の税金関係というのは専門家でも分からないほど、法律と通達と実質と建前が混在していて、担当者でさえも分かってない魔境。
足を踏み入れてはいけない、関わってはいけない役所である。真面目にTINを貰おうとしたら、そりゃあもうアレコレと理屈が返ってくるだろう。

BIRによっては簡単に貰える

ところが、BIRの支局によっては、このTINは簡単に貰えてしまう。書類も一切必要ない。
マニラの隣の、ある州のBIR派出所では、書類に名前を書くだけで発行してくれる。しかも代理人可である。

もちろん、そんなTINをマニラで使うと(情報が入力されていないので)突き返されるんだけど、だからといって問題になるわけじゃない。
改めて支局にいって、情報を入れてもらえばいいだけだ。

そして、この情報入力を、BIRのコンピュータに直接アクセスして代行してあげます!という、
トンデモサービスを提供している兵(つわもの)まで存在している。
内国歳入庁のメインコンピュータに接続して、TIN情報を正しく書き換えてみせるヤツまでいるのだ。よく捕まらないなと感心してしまう。

フィリピンの税金関係というのは、どのBIRが担当かというのは致命的に大きな問題であり、対応は天と地ほども違うものなんだけど、
それに輪をかけて賄賂や汚職が飛び交いすぎているので、もう運用はシッチャカメッチャカなのだ。

そもそもTINカードというのは、「顔写真は自分で貼っていいよ、署名も書いておいて」という状態で交付される。ただの紙なのだ。

別に身分証ではないけども、国内では弱いIDとして使われているというのが実態である。

 

 

 

 

 

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