海外にいて、日本の運転免許を失効してしまった場合:外免切替編(1)

海外免許について、散々ブログを書いてきたけど、情報が古くなってきたので、改めて書き直すことにした。
コロナ下で、免許の失効をしてしまったり、また外免切替をチャレンジする人も多いと思う。
2020年より、パスポートの身分証力が日本で格下げになったので、帰国後困っている人もいるようだ。

ほとんどの場合、外免切替は必要ない

海外に居たという立証が出来れば、かなり長期間失効していても、日本の警察は新しく免許を発行してくれる。3年以内なら楽勝で発行してもらえる。
3年を過ぎるとダメである。ただし、2001年(草)から一度も帰国していないアナタは道交法改正前なので更新してもらえる。
もちろん揃える書類は多いけど、書類さえ揃えば更新可能だ。

重要なことを書こう。あなたがもしもコロナ下で、ギリギリ3年という場合はとにかく帰国し、すぐに警察に相談することだ。おそらく待ってもらえる。
3年以内に申請したという形だけしておいて、書類不備であれば一か月くらい待ってもらえる。公安委員会は鬼ではない。
特に、顔認証で入国してしまった人は、警察相談という記録を残しておくべきだ。諦めてはいけない。

 

海外にいて、日本の運転免許を失効してしまった場合

海外に『通算3ケ月滞在していた』場合なら、海外の免許を日本の免許に切り替える手続きが出来る。
これは、読者の方は全員該当するだろう。

しかし3年以内、というのは、コロナ下では引っかかる人も出てくるだろう。在住2年くらいからコロナになり、ようやく帰国ともなれば5年が過ぎているのだ。
この場合外免切替となる。(海外の免許を日本免許にする手続。なおフィリピン免許はまさかの対象内である)
アンタの免許はもう息してないけど、フィリピン免許を日本免許にしてやってもいいよ、ということだ。

では埼玉県警の案内を元に、外免切替について、揃える書類解説をしていこう

  • 外国の免許証

当たり前だろうと思ってはいけない。フィリピン在住者で、紙の免許持ち、LTOの領収書にスタンプが押されている免許持ちの人も、まだいるだろう。
これは日本で受け付けてもらえない。プラスチックカード以外はダメだ。

  • 外国免許証の翻訳文

英語で書いてあるのにバカなのか?と、心の中で100回も呟きたくなってくるが、ここは私たちの国のルールに従わなければならないだろう。JAFでやってくれる。

 

  • パスポート
    滞在期間を確認するため古いパスポートもすべて持参してください。

これは全て持っていかなくて良い。確認できるパスポートだけでも切り替えできる。

 

  • 日本国籍のかたは本籍地記載の住民票(個人番号が記載されていないもの。コピー不可)
  • 日本の運転免許証(所持しているかたのみ、失効したものを含みます)

私は外免切替したとき、これをちゃーんと持っていた。しかし、無くてもおそらく大丈夫だと思う。何故なら警察には元データがあるはずなので、照会すれば出てくるはずだからだ。

・免許証発給国の出入国記録証明

パスポートに判子押してもらわなかった場合、これが必要となる。一体これはなんなのか?
こんなモン日本の外務省から取り寄せられるでしょ?と思うだろうが違う。日本の入国管理は、日本から出た、入った、は分かるけど、どこの国に入国したかは分からない。
(これはどこの国でもそうなっている)だから、もしもフィリピンだったとしたら、フィリピンの出入国記録が必要なのだ。これはパスポートで証明できそうに思えるけど、あなたのパスポートに日本側の判子がないから整合性チェックをしないといけないわけだ。パスポートの判子は大事なのである。

そんでフィリピン出入国記録証明・・・?はぁ?どーすんのよこんなもん・・・こんな話聞いたことねぇぞ・・・と絶望してはならない。

これは入管(できれば本局)に行き、トラベルレコードという伝票を出してもらえばよい。
あなたのフィリピン出入国が、ダーッと印字されている。500ペソくらいで発行してもらえる。この伝票と、外務省の記録は、日付がぴったり一致しているので、あなたがフィリピンで出入国した証明になる。

 

〇 更新して間がない免許証を所持しているかた及び取得日等が記載されていない免許証を所持しているかた等は、運転経歴証明書等が必要となる場合があります。

 

なんだこれは。書類が揃っているのに、日本はこんなことを言ってくるのである。外国免許を日本免許に切り替えたくない本音がにじみ出ている一文だ。
フィリピンで運転経歴証明書・・・?どーすんのよコレ・・・と思ってはならない。

実はこの書類、心配することはない。免許切替時、LTOから回ってくるマラカニアン認証(現:オポスティーユ認証)の時、この書類は勝手に付属してくれるのだ。だから別途準備しなくても自動的に付帯する。

 

〇 発給国によって免許証の証明、その他各種証明書等が必要になる場合があります。

フィリピンの場合ORだろう。

 

フィリピンVISAが一年以上ないと比免許が持てないというのは間違い

フィリピンの制度というのはコロコロ変わるので仕方ないのだが、現状日本語ブログのほぼ全てが「1年以上のガチVISA勢以外は免許持てない」と書いてあると思う。それは間違いである。
確かに、一年の労働ビザでも「一年『以上』じゃないからダメ!」等と、理不尽な対応をされた人もいたようだが、それは過去の話。現在は緩和されている。
現在は120日以上のVISA持ちであれば持てる。つまり観光VISAでも理論上持てる。これは日本大使館の公式ページにも記載されている。こちら♡

120日以上・・・つまり3ケ月VISAがあれば良い訳だ。
労働ビザなら全部通るし、他のVISAでも取りやすくなっている。観光VISAは通常2ケ月延長だが、入管の判断によっては半年延長して良いことになっている。あなたのトーク力次第では、半年VISAと免許切替の両方が出来るのだ。多分無理だと思うけど、チャレンジして損はない。

 

○ 事前審査の結果、書類不備等の理由により再度来庁していただく場合があります。また、外国免許からの切替自体ができない場合があります。

この文言にビビってはいけない。というより、これは助けになる文言なのだ。

現実として、私たち在住者が帰国した際、書類不備になる可能性は高い。だって、たっくさん書類をリクエストされるので、とても用意できないからだ。
「再度来庁」ということは?いったんまた海外に行って、書類を揃えてこいということだ。その間は待ってもらえるということだ。そして、その書類を集めたら免許を貰えるということだ。
3年過ぎるギリギリで相談した場合、書類を揃えると言って再度出国したらどうなるか。間違いなく待ってもらえる。これは全国どこの公安委員会でも認めている。諦めないことだ。
とにかく免許関係、海外関係は、諦めてはいけない。

 

 

マラカニアン認証ってナニ?

これは公式な呼び名ではない。「レッドリボン」とも言う。いわば印鑑証明のようなものだ。
フィリピンは偽造書類が多すぎるので、海外ではフィリピン関係の書類というのは全部疑われる都合上、比政府が絶対本物とというお墨付を与えた書類のことだ。

マラカニアン認証とは、役所から送られてきた本物だけを認定するようになっている。免許関係も認証してくれる。ホンモノから送られてきたものは、レシート一枚から認証してくれる。
これは世界中の政府が追認できるようになっている。

現在レッドリボンは廃止されているんだけど、アポスティーユ認証というのが必要なので、結局のところ手間は全く一緒である。認証についてはコチラ

なお、いまでもレッドリボンと言ったほうが、フィリピンでは「通り」が良い。