今日は読者様からの質問に答える形の記事でございます。サンミゲルライトを吞みながら書いております。
昨日、ペーパー車検の記事を書いたとき、ルソン北部の方が「いや……ウチはもっと厳しいんだけど」と言ってたんよね。
この方は以前もワイに同じことを言っていたので、気になっていたのである。このあたりの謎を解いていくことにしよう。今日はまあまあ有用記事だと思う。
何故、フィリピンの車検はふたつあるのか
まずは従来からある車検。一年に一度更新を行う。
フィリピンはスペイン統治の影響で、不動産や自動車といった資産については、自ら所有権を主張しなければならないという考えがある。だから一年に一度なのだ。
いわゆる登録更新ってヤツで、昨日の記事はまさにこのことを指す。
- 車両登録の更新
- ナンバープレート情報確認
- 排ガス検査
- 書類確認
- 保険(CTPL)確認
以上が「車検」となる。見て分かるように、点検という項目は無い。
ただし、排ガステストを行う際に、ついでにオイルを交換したり、ブレーキパッドの減り具合を見たり、タイヤを見たりするという日常点検をセットでやるのが暗黙の了解となっているわけだ。年イチで、忘れにくいからである。
CTPLというのは、日本でいう自賠責保険に当たる。これは最低10万ペソを限度とする強制保険だ。ただし加入しなくても車両登録の更新は出来るので、入らない人も多い。(※わずか800ペソ程度なので、こんなところを節約だけはしないでほしい)当然掛け捨てである。
ここまでが、フィリピンで自動車を持つ為には、最低必要な手続きである。
◇◇◇
では、「ウチはもっと厳しかった!」というのは何なのかと言うと、これはPMVICという、新制度なのである。
この制度は日本を参考にしたそうで、なんと点検箇所が70もある。検査費用自体は1000ペソもしないようだが、いわゆる日本式のちゃんとした試験をするのだ。(日本の陸運局車検場とソックリである)
ややこしいのが、このPMVICという制度だ。
順番に話していくと、
フィリピン政府は、以下のような制度にしたかったようだ。
PMVICで検査を行う→合格→エミッションテスト→合格→車両更新
つまり、きちんと点検した車両だけが、今年も更新できますよ! ということだ。なるほど。よく分かる。大いに結構。やったらええやん。
ところが、検査施設が全く足りないので、現実には不可能になっているのだ。
つまり制度を先に作ったんだけど、「こんなん無理じゃね?」ということで、従来の「エミッションテストに合格すれば更新していいよ」というのが現実の運用となっている。
ここで問題なのは、元々PMVICというのは、「これを受けないと更新できません」という、義務化前提で制度を設計してしまったことである。要は建前だけ残っている状態なのだ。
現状どうなっているかというと、
PMVIC管轄地域→義務
施設がない地域→任意
ということになっている。んだが! これはちょっとしたコツがあるのだ。
実は、管轄地域であっても、従来方式で車両更新は出来てしまうのだ
要は、従来地域のエミッションテストセンターに行って車両更新をしてしまえば、書類が出てきてしまうのである。
これはなにも違法ではない。いわば、東京のヒトが千葉で車検を受けても、別に問題ないようなモノである。だってLTOがOK出して書類出しているんだから。
なお、このPMVIC管轄というのはLTOの管轄で分かれているそうなんだが、一般人にはそんなことは分からない。
AIに聞いたら、ヌエバエシハはPMVIC地域なんだそうである。冗談でしょ?(笑)
PMVICに合格しても、エミッションテストはまた別で行わなければならない以上、この新車検制度は大変に不評で、やっている人はあまりいないようである。
とはいえ、わたしの家の近くに、このPMVIC公認の民間検査場があるんだが、結構クルマは並んでいる。読者様の言う通り、任意保険の加入条件になっていたりするのだろうし、ある意味フィリピンでは、きちんとしたクルマの点検って不安があるので、1000ペソ程度でお上がやってくれるというのは、実は有難いことでもあるのだ。
それに、PMVICを毎回受けて合格している車両なら、おそらく中古車市場でも高く売れるという計算もあるだろう。つまりメリットも多いのがこの検査なのである。
「なんか知らんけど、俺の地域では車検がメチャクチャ厳しいんだけど? どーなってんの?」という回答については以上である。ちょっと分かりづらいかも知れんけど、一応上記の理解で合っていると思う。
お断り
1.この手の記事は現実の運用では変更がありえます
2.PMVICにはエミッションテストが含まれている地域もあります(こういうのは俺のせいじゃないかんね!)
3.PMVICは、建前では強制ですが完全強制運用ではありません
4.現地での話を優先してください。この記事を鵜呑みにしてはいけません。参考として読んでください

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