フィリピンで車の電装系が死んだらどうするのか(5)

(5)である!(4はコチラ)なんと夜の話である。技術者を探し回った結果、空振りに終わったんだが、ひとり手を挙げたヤツがいたのだ。それも今から行くという。

午後9時に、今から点検だけ行くわ!とか言うヤツがいたんだが、結局こない。こういうのはフィリピンでよくあるんだが、一応待ってみることにした。っていうか何しろ夜なんで、待つというより家にいるわな。

結局来たのは、夜の10時過ぎである。韓国の車に乗って、二人組で来た。本当に来たのかよ…wwマガンダンガビポもいいところだ。会ってみると、40代くらいの一般人だった。

まず。すぐに気づいたのが、会話の内容である。ふたりとも技術者で、これまで出会ってきた「なんちゃって」とは違い、いかにも私は車に詳しいです風の質問をしてきた。それに工具も積んできてきた(←エライ)これまでの、工具すら持参していない奴らとは違った。

夜間出張なのに灯りを持ってきていないのは相当不安を感じたが(普通、日本ならバカでかいハロゲンライトだよな)なにせタダなんで点検してもらうことにした。

テキパキしている

彼らの作業風景はかなりテキパキしていた。しかも、通常、当然行うべき通電テストも行っていた。俺なんか、あまりにも比の業者がテストを行わない(※=原因究明をしない)んで、テスター自体を購入して待っていたのに、彼らは持参していたんである。

バッテリーの電圧チェック。ブースターでのエンジン始動。からの、元バッテリーの充電状況。めっちゃスムーズに作業をしている。

あれ?コイツら「当たり」じゃね?

俺はメインヒューズが疑わしいと指図したんだが、彼らは暗電流(=車の鍵を抜いた後消費する電気のこと)じゃないのかという。一理ある。

その前にバッテリー検査をしようと言う。うむ。やってくれ。

ひとつひとつ確認するヤツは好きだ。こうでなきゃいけない。理に適っている。えーと。6日前に買った、安定と信頼のモトライトをチェックしたら、なんと壊れていた(笑)なんでそーなんの!!信頼のモトライトなのに…

さらに。このモトライト・バッテリーをあえて接続して、原始的電球計測をしてみると、ランプは数秒ごとに明滅していた。ということはやはり暗電流だ。じゃあどこだ?

簡単だった。彼らは、私のカーオーディオが純正品ではないとすぐに気づいて点検し、計測して納得していた。キーを抜いたあとも、オーディオに電気が供給されているのが原因だという。

この説明には納得できる。自分の目で見て確認できたからだ。

ようやく。ようやく!トラブルが特定できた。故障ではなく、数年前に取り付けたオーディオの施工が甘かったのが原因だった。

ほんでおいくら万円なの?

さて。安心の空気が流れたところで、当然カネの話になる。

彼らは5000ペソくれ、という。俺は、即OKした。これは安いのだ。口頭だが、話はこうだ。

1.俺が無駄に買ったバッテリーを全部返品して、新しいバッテリーを明日中に持ってくること
2.残りのチェックアップも全て終わらせること

そうしたら彼ら。なんと言ったか。『もちろんそうする。それに、同じ症状が出たら、今後無料で点検する』と言ってのけたのだ。

さらに。

『俺らは、修理を諦めた場合、お金は一切取ってないと断言している。俺のSNSを見てくれ』とまで言い切ったのだ。

おおお…心強い。もちろん契約書もなんもないが、こういう約束ってのは守られるものだ。彼らはガレージをもっていない一匹狼なんで、評判が全てに優先するのだろう。

わたしは彼らの作業風景を見ていたんだけど、明らかに他の業者より手慣れており、段取りも良かった。(日本よりはアカンが他が酷すぎた)なにより、一時間以内くらいで、トラブルを見抜いたのがエライ!

比の車トラブルは、技術者のレベルが低いので、全く問題ない箇所を交換交換して、費用が膨れ上がることがある。それをせずに、最短距離で問題だけを見つけてくれた。しかも俺の言っているメインヒューズが怪しいという話を聞かずに、暗電流説を採用したということは相当信用できる。(普通なら「じゃあメインヒューズ交換しましょう」というだろう)

というわけで。

上記の話が本当にうまくいくのか?それは明日の話だ。さてどうなることやら。