フィリピン都市封鎖(ECQ):コロナ下 検問現状

現在、マニラは都市封鎖下にあります。・・でも実際マニラの封鎖ってどんなんなの?っということを書いていきたいと思います。

まず、もともとマニラ封鎖というのは、メトロマニラ圏と他州を行き来してはいけませんよ、ということです。その次に、コミュニティ(つまりバランガイ)の外は出るなよっていうことです。じゃあ実際の運用はどうなっているか?というところに今回は触れていきたいと思います。

まず皆さんお手持ちのコミュニティパス。

これは、「自分のバランガイは移動していいよ!」ということだ・・・けどちょっと違います。ルールでは「バランガイ内」ではありますが、そこまで厳しくしてないです。おおよそ『市内はいいよ』くらいで思ったらいいです。パサイならパサイ、パッシグならパッシグのコミュニティパスを持っていれば、バランガイをまたいでも通れます。実際、隣のバランガイに行くなんていうのは、人が生きていく中でごくごく普通なわけで、何も言われることはないです。なにか言われても逮捕までは絶対にいかないです。

試しに、隣のバランガイでパスを見せてみてください。おそらく通ります。よくニュースでやっている、銃を持った兵士がIDをチェックしているシーンは、マニラ市街との境を検問しているわけで、マニラ市内であんなことを方々やっているわけじゃありません。要所でやってるだけだし、通れなくても戻ればいいだけです。ダメと言われたら戻れば、それで済む話。国家警察がガチでやっている検問でさえ、逮捕となればニュースになるわけで、まあ追い返されるくらいで済みます。

フィリピン政府は、大きくマニラの出入りを厳密にチェックしているということになってます。・・・ので、中に入った市内ではそれほど頑張ってはいない。(というよりあまりやってない)

次に、検問は車両中心にやっているということ。クルマやバイク、つまり長距離を移動できるものについてだけやっているってことです。バイクは特に狙い撃ちされてます。

自転車や徒歩は、ほとんど対象外です。今、車両は細かい道まで入れないように、バランガイが工夫して封鎖をしています。・・・んだけど、いわばそういう道ってのは生活道路です。これを封鎖するのは無理。フィリピンだからじゃなくって、生活道路全部検問なんて、日本でも出来ません。そんなところに人を置いてIDをチェックなんてできるわけがない。予算から言っても人員から言っても無理なことは想像できますよね?だから、クルマやバイクといった、長距離移動のできるものだけ封鎖して、生活している人や自転車は通れるようになっているのが現状です。

実のところ私は、この封鎖というマニラ市内を楽しんで、日中相当歩きましたし、ECQ下、自転車でマニラ一周までやりました。(歩きすぎて足の親指が割れたwこれほどのマニラを楽しめないなんてどうかしてる!)

ウロチョロした結果。「検問はあるが、質問どころか声もかけられない。かけられたとしてもワンブロック先に行けば通れる」というのが現状でしたね。検問所を観察していたんだけど、みな驚くほどパスを持っていました。おかしいなと思ってパスの種類を見ると、違うバランガイだったりしています。こういう人らをいちいち詰問などしていないですし通れてます。同じ市内の住人なら検問は突破できています。ダメだったら通れない。でもそれでおしまい。そこでなにか逮捕だのペナルティだのといったことはありません。追い返されるだけです。そしてそこから数百メートル先の道路ではなにもしていない。マニラの封鎖ってのはこんな風になっています。これは緩いと思うだろうが、相当効果はあります。逆にこの程度が「最適解」なんじゃないかと思います。もちろん夜八時になったら、この「ユルーイ」適用は一切なくなり、パトカーがうろついて、バイクだろうが徒歩だろうが狩られるわけだし、わたしの行動した範囲内では、マニラ市内での『兵士検問』は、一か所しかありませんでした。

考えてみればMMDAや国軍らは、カビテ!ラグーナ!リサール!・・といった、一癖も二癖もある州境をガッチガチに固めるのに人員を割いている と容易に想像できましたので、マニラ自体の検問はそれほどでもないのかなと。

これたぶん当たっているんじゃないかな。とてもとてもマニラ市内までは手が回らないので、自然、フィリピン特有の「自警団」、バランガイに委託ということになってるんじゃないのかな。

状況証拠はあります。マニラには複数の川が流れています。橋を固めれば、マニラ市内の移動は相当おさえることができます。

ECQ下、わたしは大いにマニラ市内を周遊したんですが、それには綿密な計画を立てていました。その中で難関だと思ったのが橋です。橋での検問というのは古今東西もっとも効果があります。軍事上でも橋というのは要衝です。
橋を迂回しつつ、最低限の検問所を突破するという計画を立てて、厳戒態勢のマニラを周遊してました。週に一度、ECQのマニラを一周するというのは、私にとってはノルマになってました(笑)

実は、ECQ下のマニラ市内の橋では、検問所がなかったのです。これは大きな驚きでした。(少しでも軍事知識のある人には理解できるでしょうが)橋というのは人の流れを遮断する最高の目標なのに、その橋で検問をしていなかったのです。

ところでわたしは、検問にひっかかった場合は強行突破をしておりました。つまり静止を振り切りサヨウナラをしておりました。走って追いかけて来ないですね。ヘーイ!で終わりです。ガチで止められた場合でも、エンバシーに行くとか、薬を届けに行くとか、訳の分からない理由で通れてしまいました。

あとで聞いた話では、外国人は「エンバシー(大使館)に行く」で全部通れたみたいです。私は独自にこの方法を考え付きましたが、あの頃はみんな似たり寄ったりの「外出理由」を考えていたようです。「大使館に行く/行った帰りだ」という言い訳は強力で、つまり外人はマニラの出入り自由でした。だって日本大使館に、なにか紙一枚貰いに行くだけでも理由になりますからね。外の掲示板の張り紙を見に行くのだって理由になります。

ECQ(フィリピン全土での外出禁止令)の始まりは、それなりに過酷でしたけど、私は大いに満喫しました。

(※この記事は、厳格なロックダウン下にあったコロナ下のマニラ在住者向けに、2020年に書かれたものです)

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