フィリピンで車の電装系が死んだらどうするのか(6)

シリーズ6である。5はコチラ

昨晩来た二人組がやってきたのは昼であった。別に遅刻でも昼でもいい。今日はバッテリー設置して終わりだから、せいぜい15分くらいの作業…のハズだった。

そしたら開口一番!

「モトライトが返品に応じない!同行して!」とおっしゃる。

お店につくと、なんか。店のオヤジが腕汲んでて、もう何もしない、一切しない、お前らの話は聞かない!という態度を取っている。何故?といっても、『ウチは保証に応じないから!』の一点張り。じゃあ、この保証ってなんなのよ…うーむ。さすが安心と信頼のモトライト。それにしても強気だ。売ったあとのケア?一切やりません!!という姿勢がアリアリである。
ちなみに YOKO♡HAMAのほうは、バッテリーチェックをするから一日待てと言ってきたらしい。

延々。小一時間もやり取りした結果。頑固オヤジが絶対保証しないと言い張るんで、結局ダメ。新品バッテリーに交換という話は無くなった。こりゃもうダメだということで、三人、目を合わせて帰ることになった。

じゃあどうすんの?「車両で強制充電しよう」。えええええ…

どういうことか。要はオイターネーター(←車に付いている一種の発電機)で充電するという話。

壊れたり、過放電したバッテリーというのは、一般的な充電機では充電できない。しかし車を利用して充電すると、(ある意味強制的に)13Vくらい、ゆっくりチャージされていく。それを利用しようということだ。

ということで。ひとまず午後四時四十分まで!エンジンかけっぱなし…という話になった…つまり4時間充電しようという話だ。(※なおアイドリング状態からフル充電までは、バッテリー状態からいくと、早くて10時間かかる計算となるんだが、それは流石に無駄。エンジンがかかって、ある程度の給電が出来る12Vくらいまで回復したらラッキーくらいの話。現状、モトライトのバッテリーはセル崩壊している可能性大なんで、このやりかたは、ただの運試しでしかない)

これで充電されていなかったら、もう一回暗電流の測定から開始ってことになるじゃん…それにバッテリーもう一回お買い上げ確定フラグが立つわけだ。(YOKO♡HAMAバッテリーの対応次第によってはワンチャンあるが…)ええーこの方法なん?もっと他に良い手があるんじゃないかと考えていたら、

修理屋は「ingat!」(またな!)と言ってサッサと帰ってしまった。うう…これじゃ迂闊にエンジン切れないぞ…小雨降ってるってのに…ああーもう!蚊に刺された!マジでどうすんのコレ!?

今後のことも考えると、素直に4時間アイドリングをしていたという事実を作っておいた方がいいという判断をしたので、とにかく待つことにした。指示通りやったという事実を作らないといけないからだ。

というわけで、ガチで待つこと実に4時間!!(思えば走行したほうが早く充電したんだが、出先で車が死ぬことを考えるとそれは出来なかった)さあエンジンを切るぞ。

—-ここでもし、カギを抜いた瞬間に電装系が死んだら、バッテリー完全死亡ということだ。抜きたくない。4つ目のバッテリーを買いたくない。でもずっとエンジンかけっぱなしにも出来ない。

「エイッ!」

キー抜いた…はい。エンジン止まった。ここでもう一度、キーをひねって、エンジンかかれば復活の芽はある…

ファイエル!!!

 

来たぁあああああああ!!!(泣

エンジンかかった!!!

うおおおやった!これはバッテリーが蘇った可能性大!ということで、再度キーを抜く。(いったんかかった事実があるからだ)さっそくバッテリーを車から取り外し、家に持ち帰り再充電する。今度はきちんと充電する。6Aからの開始である。うむ!これは補充電が出来ているということだ。(注:異常があったり、表面電圧だけ高いバッテリーの場合、バッテリーチャージャーはFULLですよ、という判断をして充電を止めてしまうのだ。通常充電をする=通常のバッテリーとして対処しているということなのだ!)じゃあ、あとはアンペアが下がって本当のフルになってくれたらいいわけだ。希望が見えてきた。

満充電までいった。当然PULSE充電(微量な電気を流して最後まで充電すること。クソ時間がかかるがバッテリーの健康回復をしてくれる重要なプロセス)もしっかり行う。さらに半日放置する。こうすることで最終成績がでるからだ。数値は12.9V!五段階評価でいえば5の値である。よしよし。これは相当期待していい。

運転してみる

さらに翌日計測してみると。数値は変わらず12.9Vだった。ということは暗電流問題も解決している可能性あり。

車に取り付けてエンジンをかけてみる。うむ。当然かかる。さらにその夜一時間運転してみると、走行中は13.3V。(なにしろ昨日の話なんで(※台風だったんで)エアコン、電装品、ライトもいきなりフル稼働である。それで13.3Vはやや不満。もう少し欲しいところだが、全体的には満足といっていい数字だろう)翌日停止時測定で12.7V。昼間走行では13.5V出てくれた。

—やった。車として正常な状態に戻った。

はぁ~…やっとまぁ。一応の解決を見た。おおがかりな故障じゃなくて良かったが、多大な手間、費用、時間がかかった。(文面に書いていない試行錯誤や、他の業者とのやり取りも沢山あった)

というわけで、ようやく今日から本来業務に戻ることができたのでありました。

しかし一応。まだ不安はある。今日は車が動いたんで買い物をしたんだが、今後数日、車を動かす予定はない。この間に電圧が大きく下がれば、結局なーんも解決していないということになるのだ。

不安は続くが、いまんとこエンジンがかかるんで、ひとまずの決着としよう。

コメントする