在留邦人帰国時、買ってはならないSIMとは
今回の帰国にあたり、ネットの準備がなんもなかった。ので、アマゾングローバルから、わっざわざ日本のSIMを取り寄せたのである。
↑日本のアマゾンからフィリピンにまで届いた封筒(笑)日本語が書いてあるのがうれしい。
SIMより送料のほうが高いというね…ま。それでもいい。空港でわちゃわちゃしたくない。事前に買っておいたのだ。(なお、日本SIMのデータ通信SIMは、不思議なことに何故か匿名で買える)
—インターネッツというのは、もはや息をするくらいのインフラである。俺は帰国してからネット難民になりたくなかったので、高い送料を払ってSIMを取り寄せた。ほんで日本上空で設定をするという、いつもの手を使おうを画策していたのである。
前回は、「空港の自販機で買った謎SIM」が大成功だったが、今回は在留邦人向けのSIMを買ってみて、使い勝手を試してみようということだ。
なんといっても買いを決めた理由は有効期限だ。日本住の人は知らんだろうが、日本で使うネット系SIMっつうのは有効期限があって、どれも短い。そんな中で、アクティベートしてから一年間使えるというAlmond-simは、魅力的に思えた。おお。次回も使えるではないか。20Gをくりこして次回の帰国に使えるなら、値段が高くてもワリに合うではないか。電波こそ楽天らしいが、正直いってどこでもいい。つながりゃいいんだよ!である。楽天だって主要都市はさすがにつながるだろう。あとはWIFIでなんとでもなる。おおよそ繋がっていればいいのだ。
(以前、空港でSIMを買った話をしたんだが、その続きとしてお読みください)
つながんない
ふふん。今回は、ちゃーんと日本からSIMを取り寄せたんである。さすが俺。空港SIMなんてスルーして、東京上空から通話でもシャレこみますか?なんて思っていたんである。ま。日本のSIMなんだから大丈夫っしょ!大丈夫じゃなかったのである。つながんない。
そもそも、このSIM。帰国前に「開通手続き」をしなければならないというひと手間があった。出国前に気づいたから良かったんだけど。気づかなかったら終わっていた。ほとんどの人は気づかず、着いてから手続きするんだと思う。なお手続き後開通するのは翌日らしい(笑)
まあそれはいいとして、このSIM。なんとなんと、自動APNじゃなくって手動だった。つまり設定を自分でやれという話だ。そんなSIMある?
俺は、あまりにもフィリピンに慣れ過ぎている都合上、こんなこともあろうかと事前に調べたAPN設定を印刷していたんだが、普通の人はそこでアウトだろう。(だって同封のパンフに設定情報が書いてないからだ。酷い)これはおそらく酷すぎる話だと思う。だって普通の人はAPN?なにそれ?だろうからだ。俺だって、まさかAPNのパスワードその他を手動で入れるSIMなんて初めてだった。
APN設定手動です。入力必要です。パンフに情報書いてません。かなり難易度高いです。というか予備知識ないとほぼ無理です。ITの基礎知識があるひとだって、こんなの業務で使う知識じゃない。つまり物凄く分かりづらいということだ。
いわゆる、刺すだけで使えるSIMじゃなくって、ある程度知識のある人以外使えない代物であった。というか、なんでこの会社、丁寧なマニュアルを同封しないんだろう?と、不思議に思えるほどの話である。俺はつなげることが出来たが、一般人には相当ハードルが高いだろう。(というかジジババなら、まず100%無理だと思う)SIMカードってのは、刺したら繋がるのが当然である。設定にしたって、コレコレ選んでくださいと書いてあるのが普通だ。ところがこのSIMは手動である。ローミングだから事情は分かるが、だったら消費者に分かるように説明しなきゃなんない。
APN設定なんてのは、一般人にとって、人生で一度もやったことのない話だ。スマホのどこをどうイジったらその画面が出てくるかすら分からないであろう。その説明が全くない。どうすりゃいいのよ。この時点で終わっているんである。このSIMはどうしようもないってこと。
つながんない…
さて。俺は接続はクリアできたんだが、途切れ途切れが止まらない。いくら楽天とはいえ、東京のドドドド真ん中。山の手線乗車中でもつながんないのはあり得ない。これ楽天じゃないだろ。とにかくネットがつながんないと、待ち合わせだの乗り換えだので、多大な迷惑がかかる。電波は拾っているんだがつながんない。低速とかじゃなくって、割り振られていない系の接続不良だ。こうなるとどうしようもなく、スマホの再起動をしてみたり、設定を確認してみたりといった、やるべきことをするしかなくなる。そして結論は『使えねぇ』である。
運悪く、我がGLOBE様も、ちょうど私が帰国したタイミングで海外ローミングトラブル(笑)とシャレこんだ。
えー。じゃあネット使えないじゃん。
ワイの一押しである日本の電話番号無料で貰える神会社、ハナセルは、今回も当然持参していたんだが、ネットにつないだら最後。お安くないドルを請求される。つないだら最後、29$かかる。それは避けたい。
アーモンドSIM…頼む..つながってくれ…と願っていたんだが、正直いって途切れ途切れという有様だった。断っておくが、トラブルは全部東京都内。しかも台東区から港区あたりの、「この辺で電波拾わない会社ってあり得る?」という場所である。いや電波は拾っていたがつながんない。
そして結論に達した。海外在住者向け売り上げ売上ナンバーワン!★とかいうAlmond-SIM
有効期限が長いという誘惑に負け、わざわざ取り寄せたAlmond-SIMさん。俺は個人ブログに風評を書くぞ。
あえていおう。ゴミであると!
なんで、帰国してまで、フィリピン体験をせねばならんのか。どーして京浜東北線で、電波はあるのにネットがないと慌てにゃならんのか。使い物にならないと断言する。
俺は、日本に帰国している際は、ニッポンエクスペリエンスをしたいのである。面倒はフィリピンで充分してる!日本の会社は日本に見合うサービスをしてほしい。アーモンドSIMは、最初から海外ぽかったが、それはいい。しかしつながんないというのは、サービスの根幹を成していないではないか。送料込みで、まあ7000円くらいだったが、その7000円だって、比で稼いで作ったお金である。日本の会社だからと信用したらぜんぜん繋がんない。他のひとのレビューにもそう書いてあったが、まさか本当だとは思わなかった。
グローブはええんよ
帰国してからグローブさんの調子も悪くって、ついにアンテナがゼロになった。「すいません。国際ローミングの調子が悪いです」と連絡が来た。会社はドコモになったりソフトバンクになったり忙しい。ほんで『回復しました!』という連絡を最後に、息を引き取った。
それはいいんである。グローブなんだから。そもそもはじめから期待していない会社の電波が途絶えたとしても、どうということはない。いつもの漫才である。
だからこそ、今回。日本の会社。在留邦人向けのアーモンドSIMにはガッカリした。
そんとき俺は東京テレポート駅にいたんだが、フジテレビ本社の前でネットが無いってあり得る?マジでマニラにテレポートしたんじゃないかと思ったよ。
そして難題が残った。
俺は油断をしたので、このSIMをもう一枚事前に買ってしまったのである。日本の会社なんだから繋がるだろうと油断をした結果、この運が良ければつながるかもね、というSIMを40G分も買ってしまったのであった。
このSIMは、繋がるときは当然特に問題ないが、繋がらなくなると、電波が立っているだけで実際には通信できない。
通信できないということは、なんの役にも立たないということだ。
わたしは多少、この手の技術には詳しいほうなんで、特に一般の方に結論だけお伝えしたい。
↑買ってはいけない。サービスの根幹である通信が出来ないのであれば、割高であっても他SIMを買うべきだ。今回は遊びで帰国したが、仕事の人なら、なおさら買ってはいけない。
在留邦人消費者は、多少のことなら日本人より緩い。いつも酷い目にあっているので、会社のヤラカシについても寛容だ。
でもアーモンドSIM。お前はダメだ。東京のど真ん中で途切れ途切れ、不通も何時間単位。これじゃ話になんないよ。