日本免許:人生四回目の初回講習を受けた話
今回帰国したのは免許の更新という用事があった。とはいえ、これまで散々トラブル免許の記事を書いていたのに対し、今回は気が楽だ。
なにしろ、今回は一般の日本人(?)に紛れて、フツーにシラーッと更新しようと企てていたからだ。ふふふ。闇に生まれ闇に消える。それが忍者の定めなのだ。
日本の警察は、更新から更新の間、海外のドコに住んでいようが、一切関係なく、期日に出頭すれば更新できる。計算からいくと、今回は余裕で優良となる。というわけで30分講習でおしまいだ。
そう。ついに俺も優良運転者の仲間入りなのだ。SDカードを見せびらかせる身分と相成ったのだ。日本で一秒も運転してねぇんだからな!
ま、更新のハガキこそ無いが、まぁそんなモン持っていかなくてもいいだろう。どうせチラっと係に見せておしまいだし、忘れましたで済むだろう。なにしろ免許センターってのはアホほど人が来るので、いちいち個別具体的な事情なんて聞かないからだ。
窓口にお越しください
最近の免許の更新ってのは自動化されているんで、なんやら機械があった。みんなそこに情報を入れて、顔写真なんか撮影されている。俺も同じよーに、みんなとおんなじ手順で、言われるがまま、機械にぽちぽち入力したら「窓口にお越しください」と出た。
ええ…嫌な予感しかない…なんでいっつも俺だけこんな目に…
(おいおい。闇に消えるどころか、光が当たっちゃってるよ。後ろの行列から思いっきり視線を感じるんだが…)
これは…どういうことなの?こんな良い子の俺なのに…
あれ、なんか俺やらかしちゃったかな?と思っていたら、なんのことはない。俺は優良じゃなかったのに優良と入力したのでエラーになっただけであった。
なーんだ。
どうやら日付の計算が間違っていたらしい。どう考えても5年以上は経っているのだが、なにしろフィリピンに住んでいたので時空が歪んだのかもしれない。つまり…とどのつまり…一般講習である。
アッ、初回講習後だから、一度一般講習を受けてから優良に格上げになるのか?多分そうなんだろうな。あーそうだそうだ理解した。そうだろうなうん。参ったな、終わったら新幹線移動でアポがあるんだけどな。生き馬の目を抜く秒刻みの国際ビジネスマンとしては痛いが しゃあないわー。なんとか間に合うだろ。
ほーん。ほんなら一般講習でオナシャス。係員さんに免許を渡すと、全部やってくれて、バチーっと紙が出てきた。署名すればええと言われ、書いたら印紙払って視力検査しろと言われた。簡単である。余裕である。ふふふ。免許センターのペコペコバッタとは俺のことだ。言ってもいないのに、勝手にうまい具合に、一般講習の予約者にねじ込んで貰えたようだ。よしよし。コッチは今日中に更新できればいいんだよ。ほんで、貰った書類の署名欄は漢字で書く、な!これも前回知った学びである。ふふふ。ステップアップしてんな俺。
初回講習
ほんじゃ、ちゃちゃーと署名をしようかなと思ったら、そこには「初回講習」と書いてある。あれ?
これは間違っている。何しろ俺は前回も、前々回も初回講習を受けている。免許センター行くたんびに初回講習受けていたのだ。今までは!
今回ようやく解放されると思ったのに!(はじめて免許を取った事も含めると、これで四回目ということになる)これはいくらなんでもおかしい。
俺は別の窓口に向かい、調べて欲しいと言ったら、無言で免許を調べ、番号を入れ、ものの数十秒で「アンタ初回」とだけ言われて突き返された。
何故!?いやいやいや、こんな話は通りませんよ、いくら国家権力っつったって。邪智暴虐 ですよこれは。暴君ディオニスですか警察は。
俺は一度窓口から退散したが、善良なイチ市民としてはどうしても納得いかない。普段の俺はこんな行動をしないのだが、今回はマジで納得がいかないので、再度同じ係員のところに戻った。なんで初回なんですか?
「アンタ免許取ったの二年前でしょ。だから初回講習」
—ハ?…いや、コロナで確かに失効はしたが、その後手続きを踏んで回復しているんですけど?
自分の免許をもう一度見てみる。なんと、確かに免許取得年がおととしになっていた。ええええええ?
え、じゃあ俺初回じゃん。警察の言うこと合ってるじゃん。
でもね….でも、入国できなかったから失効したのに(以下一万行 略)
コロナで戻れず失効となった日本の免許は再取得日にリセットされていた!
前回に引き続きなんだけど、こういう情報誰も書いてないから書くわ。表題の通り、コロナ失効で帰国できず、再発行してもらった免許って、取得日がコロナ明けの免許貰った日に書き変わるんだわ。いやいやいや、免許取得の原日付じゃないのかよ!免許の特例措置法があったとおもったんだが、アレは失効期限の延長と更新審査の緩和程度の話で、結局は日付リセッツされちまっていたのだ。そうなのかよ!全然知らんかった。
お前ら役人が国境閉ざしていたクセに、更新日のオマケは無いのであった。
しっかり見てなかった俺も悪いが、前回は「免許の更新なのに初心者マークを付けろ」問題で頭がいっぱいだったし、まさかお上が日付間違っているとは夢にも思わなかったので、全く確認していなかったのだが、改めて免許センターで見てみるとそうなっていた。俺は書類上、日本の免許を取って二年目ということになっていたのだ。いやいいんですけどね…今回は取り調べも無くフツーに受け取れましたから、べっつにいいんですけどね…というわけで俺は、前々回も受け、前回も受けた初回二時間講習を、またもや受けることになったんスよね…
俺みたいなヤツは、法もあまり想定していないだろうから、仕方ないんですけどね…
貰った免許の期限は3年であった。3年なんてすぐだよなぁ。ああ。次の更新はどうなるんだろうか。
それを周囲に相談したら気楽なモンで「二時間講習くらい別にいいじゃん、大したことないだろ」「ちょっと座ってりゃ終わるだろ」という意見が全員であった。まぁそうなんだけどもさぁ。このモヤモヤした不満はなんなんだろう。
俺が今回勝ち取ったことは、日本国内において、ついに初心者マークを免除されたことである(笑)おめでとう俺。(しょーもない…)
ま、日本で行動するにおいて、なにをおいても免許はいるので仕方がない。今回は痛み分けだ(謎)
次回こそスンナリ更新したいものだ。次回初回講習だったら、公安委員会に今までの経緯をぶちまけるかんね。
マジで毎回毎回ドラマが起きる必要ないから!
俺は今回の免許更新は、ブログに書かないつもりだった。さすがに何事も無いだろうと思ったからだ。だってなんのネタもない…ハズだったw
一応共有する情報としては、
海外在住での失効→復活って、コレやる度に免許取得日がリセットされる
コレ。これだけ知っておいて欲しい。俺がそうなったから。
当たり前だろと思うかも知れないが、俺は知らなかった。だってコロナ下って、出入国が制限されまくっていたので、海外に住んでいる日本人は免許更新が出来なかったんだ。そんで特例法ナンチャラというニュースもあったじゃんね。俺は「あ、これ大丈夫だな、俺ら海外住の事情もカバーされたんだろうな」と思っていたんだけど違った。ガッツリ国内法の、これまで通りの、なーんも変わんない法運用で、海外在住者の事情など一切加味せず『オメェの免許一旦リセットされてっから』という扱いとなっていた。ま、いいんですけどね…免許さえ貰えたら…
毎回毎回、海外在住者に日本政府はツラく当たるけど、こういう細かいことも含めて、もーちょっとなんとかしてくんないのかとは思うけどね…埼玉のクルド人だって、初回講習は一回だけなんじゃないの…?
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結局二時間講習を受けて免許を受け取った後、新幹線に飛び乗った。『今年だけでフィリピンに18回渡航しているピン中に会いませんか?』という素晴らしいお誘い。断る理屈がない。一時間半遅刻だけども、事前に連絡さえしておけば日本ではアッチで調整してくれる。それがまたイイ。
役所どうにかならないか、法律おかしいんじゃないかというのは専門家に任せる。
せっかく帰国してるんだ。昼の出来事はさっさと忘れて、新しい出会いのほうが、俺にとっては大事なことだ。
まぁ読者の皆さんも、そのうち日本免許の切り替えと相成る訳でしょうが、コロナ帰国できなかった勢は更新日を再確認してみてはいかがでしょうか。