毎度の選挙で思うこと
今日は久々に政治の話をしようとおもう。いいじゃんたまには。
ウチの国では近々に衆院選があるということで、俺ら在留邦人も参加できる。やったぜ。まぁそりゃそうだ。主権者なんだから。
テレビの選挙速報って、なんか知らんけど見ちゃうんよなー。特に今回は衆院選ということで、デカイ祭りである。
最近では流れ変わってきて、『俺らも、国民として認めて欲しい!』と、声をあげる在留邦人も増えてきた。いいことだ。
例えば昔に「俺らサァ、ずーっと最高裁判所裁判官の国民審査やってねぇじゃんおかしいじゃね?審査させろよ」と、恐れ多くも、お上に立てついたヤツがいたようなんだけど。その判決が最近出たんよね。
毎度毎度、国との争いなんて原告敗訴で終わりなんだけどな。
親方日の丸は何と言ったか。『海外では用紙の準備が間に合わないからやれねぇっつってんの!』(キリッ)と言い出して全面戦争になった争いなんよな(笑)なお結論はこちら
うーん、そっかー。じゃーあしょうがねぇなぁw 印刷できねンなら投票できねぇもんなぁ~w 海外で印刷なんてハードル高いもんなぁ~w
国のいい分はこうである。
ハァ?点字の投票用紙なんかも含めて 五日で準備?!誰の?え?まさか在留邦人共の?!
無理無理無理!!え?本国から運べばいいじゃないかって?いやいやメンドクサイだろ!どう考えても!!だいたい誰が運ぶの?まさか俺ら外務省上級国民が?!冗談でしょ?大使館って世界中にあるんよ?中南米とかどうすんの?アフリカとか。細かい領事館もあるんだぜ?冗談でしょ?数枚しか使わないかも知れないし。どーせ最高裁判所の国民審査なんて形だけだろ!大使館はヒマじゃないんですよ!!本来業務に差し支えるだろ!ハァ?現地に住んでる邦人の権利?要らねぇだろそんなもん(笑)実際これまでやってないじゃん。それでずーっと済んできたじゃん。なにをいまさら言ってんの?日本国憲法出来て何十年たったと思ってんの。これまで一回もやってないけど文句言うヤツ数人って話でしょ?今回、その訴訟起こしたの何?誰?は?五名?!たったの五名!?120万人いるうちの5人だけ?それクレーマーじゃん。ただの。そんなこと言ってるのオタクだけなんですよ!他の方はみんな現状で納得してるんです。在留邦人共と天下の外務省、どっちが偉いと思ってんの(笑) お前らは黙ってハイハイ言うこと聞いてりゃいいんだよ。ま。在留邦人の権利は制限せざるを得ないでしょう。やむを得ない!これは!技術上不可能!
そもそもな。投ー票ーしたけりゃ国に帰りゃイイじゃん。オカネナインデスカ?クニの田舎のショーガッコでオマエの一票行使できんじゃん。そーすりゃええやろ?それはやっていいんだから認められてンだから帰ればいい話やろ?国がダメって言ってるんだからダメなんだよ!在留邦人ごときが偉そうに何様のつもりだ!いつからそんなに偉くなった?そんなことよりYOKOSO-JAPANで忙しいんだよ!お上に逆らう不届き者はパスポート没収の刑な!たかが在留邦人共が、お国に喧嘩売るなんてとんでもない!身分をわきまえろ!—と、いつもだったらこうなるわけなんだが。
ところが、この続きの結論が出たのだ。
裁判所が『やむを得るに決まってんだろ…手間がかかりすぎるって…さすがに通らねぇだろソリャ…技術上不可能ってこたぁねぇだろ技術大国日本国がよ…印刷くらいやったれよ….アイツらだって一応国民ってことになってんだからヨォ….国だからっつってあんまり調子こいてんじゃねぇぞ…』とか言い出して。なんとなんと。在留邦人の勝利。これが最高裁判所で確定してしまったのであります。(おおー。訴えたヤツ偉い!)
国民審査法が在外国民に審査権の行使を全く認めていないことによって、在外国民につき、具体的な国民審査の機会に審査権を行使することができないという事態が生ずる場合には、そのことをもって、個々の在外国民が有する憲法上の権利に係る法的地位に現実の危険が生じているということができる。
これは最高裁判所の判決文の抜粋である。おお。ワイらは印刷の手間を乗り越えたのである!いつの間にかワイらの法的地位に現実の危険が生じていて、それが無くなっていたのであった。マジで訴えたヤツサンキューな。
というわけで、今回から、在留邦人も、最高裁判所裁判官のクビを飛ばすスキル持ちとなりました。気に入らない最高裁判所の裁判官は、俺らも罷免できるようになったのである。
投票所遠すぎ問題
次に、確か前回選挙でドイツの同胞諸君が、「大使館までいくのに往復が大変すぎるんだが…ドイツでさえ大変なんやぞ…なんとかしろよヨソの国はもっと大変だろ…」と言い出して、これまた俺は拍手を送ったのである。これはまだ未解決なんだけど。
そう。海外在住者でも、確かに選挙権は行使できるんだが、投票所が無いのだ。正確にいうと、領事館や大使館の中で権利行使を行う都合上、「遠すぎていけねぇ」というヒトが相当に多いのだ。海外田舎住や病気の人は、実質投票できない。
我がフィリピンにおいても、マニラ住だってパサイの大使館まで行くのはちょっと遠い。フィリピン大使館も気を利かせて、数か所投票所でも作ったらいいのにな。もちろん、そんなことは絶対しないので、選挙となっても投票できないひとが大変に多い。せめて海外では郵便投票制度を作ってほしい。事前に大使館で用紙を配って本人確認された用紙を、選挙の際に折り返し郵送したらそれで済むんじゃないのか?不正できない仕組みだって、令和の現代なら作れるだろう。たとえば生体認証するとか、やりかたはあるはずだ。
だって、ちょっと遠い島に住んでいる日本人なら、これはもう旅行になってしまう。江戸時代じゃないんだからさぁ。入れ札以外の方法もあるんじゃないの。
国にいる外国人より先に、海外にいる日本人同胞に目を向けて欲しい
常々思うんだが、どうして日本は、国にいる外人に手厚く、外にいる日本人に冷たいのだろうか。少なくとも俺らのほうが味方だと思うんだけどな。俺たち在外日本人がいるから、例えば海外の品物がスムーズに手に入るんだぜ?
俺はフィリピンに住んでいるが、イーオンに並んでる…そうフィリピン産バナナだって、必ず日本人が関わっている。パソコンの精密機器だっていまフィリピンは多い。他の国の石油だって車だって、なんだってそうだ。俺ら在留邦人がいてこそ日本は国としての体を保っているんだ。俺らはバカにされる存在じゃない。いつだって日本の味方。いや日本そのものなんだ。
今回の選挙から、ようやく最高裁判所裁判官審査権を貰えたようだけども、いままで出来なかったことが問題なんだよな。コッチから言って重い腰を上げたって話だろ?本来だったら当然に付与されてなきゃならん話だろ普通に考えると。
さっきも書いたけど、在外邦人だって日本人なんだ。俺らだって国民なんだぜ?遠く離れた異国でよぉ。俺らにしかできない仕事をやってる自負がある。お前ら輸出入できなくなったらどーすんの?半年もたねーだろ?根付いてる在留邦人がいて日本国は回ってるんだ。世界中に散らばっている日本人がいるからこそ、お前らの日々の生活があるんだ。誰が船で貿易手配してんだよ。現地の日本人が、クッソくだらない細かいカネと利害関係調整して届いてんだぜ?
海外の工場で、安い人件費でどうのこうの言ってるけど、じゃあその現場は誰がやってんの。俺らだぜ?こちとら、その安い人件費の人々と、毎日格闘してるんだ。
あんまり俺らいじめたら、もう通訳してやんねーよ?ガイドもしてやんねーよ?空港で助けてやんねぇかんな?
国にいる中国人やらクルド人やらの人権より先に、アベノマスクさえ受け取れなかった日本人のほうに目を向けてほしいもんだ。
なお、本文写真は、タガログ語でしか分からないネタ
(政治家)アコ和彦氏の肖像を引用致しました。できればご笑納いただきたい