フィリピン人のIQについて

実は、IQについての話題というのは、マニラでは割と出る話題である。

わたしは、これまでIQのことについてなんか、気にしたことも無いし、興味もなかったんだけど
マニラにいると、日本人同士でIQの話になることがある。（※何度もあった）

どういうことかというと、これは実に日本人らしい話で、

「フィリピン人はバカだ！と、愚痴を言いたい。日本語で、ノビノビと馬鹿にしたい！！
けど、それはフィリピンを馬鹿にしているという意図ではないことを示したい」という、
非常に遠回しなことなのである。

だから、ウチのメイドはバカだとか、運転手はアホだとか、そういう品性の無いことを言えない
日本の在比紳士淑女は、『IQ』を話題にして、遠回しに比人を叩くわけだ。

SNSやネットではいざ知らず、気の通じ合った日本人同士らと、酒も入れば、こういう話題に
華も咲く。冷蔵庫の使い方を知らないメイド、ウインカー出しっぱなしの運転手、
あと５分で到着すると電話しながら、自宅でシャワーを浴びつつフェイスブックに写真を投稿する社員等々。
こういった話題には事欠かない。

でも、比人を馬鹿にした発言は、外ではできれば避けたい。
そこで出てくるのがIQ話である。

IQ（知能指数）というのは全世界に公表されている、ある程度信頼できる数字であるし、
ただの統計である以上、思う存分フィリピン人を叩ける理由となるからである。

もちろん、「中にはIQの高いフィリピン人もいる」と、一言添えつつも、だからバカなんだと
叩きまくれるという、とっても都合のよい話なのであった。

なにしろ、我が日本人のIQは世界一。ほとんどの年度で上位３位までには入っている。
つまり知能が高い。大和民族であるというのは優秀な証拠だということで、思う存分叩けるのが
IQ話なのだ。

ここまで書いて、とっても不愉快になったひともいると思う。

しかし、ここで私は、さらに酷い話をしたい。

今年のIQでいうと、比は199ケ国中111位。中の下、といったところである。
数字でいうとIQ:81である。（※日本は一位で106）

全世界的にいうとIQは85が平均と言われているので、実のところ比人は「普通」である。

しかし・・・。実は、比の学校では、知能テストは優秀な生徒しか受けさせない場合がある。
こんなことは比以外でもあるんだろうけども・・・
なにしろ、こういうことには見栄っ張りな国民性なので、成績の悪い子供は学校を休みにさせて
しまうのだ。

だから、実際は、おそらく81も無いだろう。

もっとも、このIQ話というのは、別にフィリピンに限らないかも知れない。
全世界の在留邦人が、この話で盛り上がっているのかも知れない。

なにしろ日本人が一番頭がいいという結果なんだから、
愚痴のはけ口として、もっとも都合のよい統計である。

なお、このIQ話をよくする人がいて、私もテストを受けろということになり、受けてみたことがある。
「なんとか３桁だった」と言ったら、大いに満足してくれた。

それにしても、なんだか寂しい話だ。