困窮邦人に復讐した話(2)

(1)の続き。まだ読んでない人は1から読んでね。

 

 

俺は、その困窮邦人に復讐することにした。

これまで、あれこれと世話を焼き、トラブルを解決し、仕事まで世話したのに、
ただオレが年下だからという理由だけで、どうして毎回説教されなきゃならないのか。
それもほとんど言いがかりである。

挨拶が遅いだの、目つきが悪いだの、昭和的マウントを取ってくるようになったのである。

差別的出目弄り

とうとう俺はキレたのである。

というのは、ソイツは、あまりに長く同じ説教しすぎたもんだから、
ついにオレの悪口のネタが無くなったのか、とうとう俺の両親兄弟親戚、
出自、地縁、血縁、仕事関係等についてまで説教するようになったからである。
あんなヤツと取引しているオマエは信用できないだとか、そんな話を延々してくるのだ。

 

俺はキレてしまった。

 

オマエ関係ねぇだろ?

 

酒も入って酔っていたのかも知れないけど、やはり一線というものがある。

これまで、日本人同士だからと思っていたんだけど、なんでそんなことまで言われなきゃいけないのか。

というわけで、俺は本当に怒った。わたしだって人間である。怒りもするし泣きもする。
いくらなんでも、年下というだけで、どうしてここまでボロクソに貶されなきゃいけないのか
全く分からなかったのである。

オレにも感情というものがある。
その困窮邦人は、若い日本人に説教してウサを晴らしたのかも知れない。
どうせフィリピン。海外である。聞いてる人間なんていない。そう思っていたんだろうけど。

 

武勇伝調査

オレが行ったのは、武勇伝調査である。

この困窮邦人が、何十回も繰り返し言っていた吹いた当事者に会い、

『本当に、この地場のヤクザの親分と裏盃を交わしたんですか?』
『この男は警察見逃すというのは本当ですか?』
『あなた、カラオケボックスでワンパンKOされたそうですが本当ですか?

ということを、本人に尋ねることにしたのだ。

この困窮邦人が言った武勇伝を、全部調べ上げようと決意したのである。

 

(3)に続く