ノープレート違反で捕まった話

ネットワールドの交差点はMMDAがウジャウジャいる要注意ポインツな訳だが、このあいだ(また)捕まったのである。
ヤバイと思っている交差点に入ったのも悪いんだけども、時として通るときもあるのである。
なんかMMDAに、二か月に一度くらい捕まっている気がするんだが…いったい何故…
(ちなみに先月も選挙検問で囲まれた)

はい。今回の容疑はなんでしょう。今回の言いがかりはなにかな?w

なんと『ノープレート違反』であった。

ナンバープレートを付けていない車は違反となるのだ。
は?マジで?

いいじゃんナンバープレートなんて。あんなのただの飾りですよ。

正規のナンバープレートを付けずにずっと走っていて、過去何度も捕まっていて何の問題もなかったのに
何故いまさらそんなことを言い出すのか。

 

この違反については、少し解説が必要だろう。

フィリピン共和国では、ナンバープレートのデザイン変更が頻繁に行われるのであるが、現行のナンバープレートを
発行した際、あっという間に在庫が尽きて、新車に発行できなくなった時期がある。

ナンバープレートをよこせと言っても、無いのである。

だから、LTOは「仮に振られている、車両に明示された新車登録ナンバーを表示しろ」と言い出した。
(もう最初っからそれをナンバーとすりゃ全部解決するだろ?アァン?(満面の笑顔))

そして、現在はナンバープレート発行は元通りになったのである。が、
「発行できなくなった時期」に新車登録した車両については、膨大な数のプレートが倉庫に山と積まれたままであり、
整理もしていないので、番号が混在したままLTO本局に山積みになっている状態となっている。

(※ちなみに2022年の、一年間の比の新車登録台数は37.2万台ということである(出典:フィリピン自動車工業会))

そして、その『何百万枚のプレートの山から、お目当てのナンバーを探す係』というのは二名しかいない。
当然、自分のナンバープレートが見つかることなどあり得ない。

つまりこの数年の、悪い時期に新車を買った人と言うのは、ずっと仮ナンバーのままなのである。

そして、この新車たちは仮ナンバーのまんま、車検を迎えることになった。
すると、新しい車検証には、割り振られた新しいナンバーが車検証に記載されているわけだ。

つまりナンバープレート交付済ということになる。のだが、実際には受け取れない。

わたしの車も、不幸にも、この受け取れない時期の車両であり、しばらく仮ナンバーを付けていたのだが、
やはり本当のナンバーを普通に付けたい。

ということでLTO本局に出頭し、ああだこうだと手順を踏むことになったのであるが、結局のところ
無駄であった。

(中略)

まあもうめんどくさいからいいかと放置していたら、マニラ市内にそんな車両が何十万台も走るように
なったので、LTOやMMDAは「もう分かるように表示してくれたらいいよ!!」と言い出した。

公式の発表があったので、わたしはさっそく偽造のそれっぽいナンバープレートを付けて走ることに
したのである。断っておくが、この種のナンバープレートは街中で堂々と売っている。
(なんならLTOのサテライトオフィスの同一ビルのテナントでも売っている)

 

偽造許可証?

だから今回捕まった時、なんでナンバープレートのことを言われるのか分からなかった。

いやだから!
なんで交通局がね?ボクの作った自作のナンバープレートのことでイッチャモンを付けるんですか?
ということである。

わたしの偽造プレートはホンモノに寄せてあるし、QRコードも再現してあるのである。
以前は手書きだったが、それを改善したのである!
良い出来だと褒められると思っていた。それをどうして言いがかりをつけるのか。

よくよく話を聞いてみると、驚愕の事実が判明した。

なんと、いまでは、『偽造ナンバープレート許可証』というものをLTOが発行しており、
その書類が無いと偽造と見なされるというのである!!

はぁ?ナニソレ

いや、お前がそもそもナンバープレートちゃんと発行していればこんな問題起こらなかったんちゃうん?
問いたい。問い詰めたい。小一時間問い詰めたい。

まとめるとこういう話である。

新しいナンバープレート作ったンゴ!→数が足りなくなった…ヤバイ…→
自作でも目をつぶるぞ→(数年後)発行できるようにしたぞ→対象者多すぎて渡せないから仮でいいぞ→
その証明書類発行したぞ→無いヤツ違反な!!

ということである。

え?あの自作ナンバープレートって、逆に言えば許可制だったん?

そんなこと、数あるフィリピンブログでも、誰も書いてなかったんですけど。

俺が憤慨していると、MMDAのミスタークロコダイル様は
「ほぉら、こういう書類を持っていないとダメなんだよぉ~」と書類を見せてくれた。

なるほどですね。なるほどですね!ものすごくなるほどですね!

—そんなもん、オレがLTOで揉めた時は発行していなかったし、なんのインフォメーションも
無かったぞ。いつの間に偽造プレートは許可制になったんだ。

つまりアレか。正規プレートを貰えない車は、偽造プレートを自作した上で、
そのプレートを本局で認証してもらわないといけないってことか。
その認証がないとナンバープレートの法律にひっかかって5000ペソの罰金だというのだ。

そんなアホな!
元々お前らがきちんとはじめっから発行していれば、こんな問題起こらなかったんである。

と怒っても、わたしは外国人なので、なんの権限もない。

この件は、結局賄賂500か1000かということで散々揉めたんだが、相手が折れないので
外人価格の1000ペソで決着した。相場の倍であるが場所も悪かった。もっとも悪質な交差点だし、
そのときはちょうどカネがありお財布も充実していたからだ。それを見られたんだろう。

それにしても、本当に教訓になった。

やはりマニラを走るときは、短い距離でも遠回りでも高速を使う事!!

 

もうこれは鉄板として守りたいと思う。

 

なおこの手の賄賂話に嫌悪感を持つひともいるだろうけどそれは当然だ。
(一応日本で犯罪である。外国公務員の贈収賄は罰せられることになっている)
ただまぁこの手の議論になると長くなるんでね。あとでまとめて書きます。