フィリピンで引っ越しをした話

今日はお取引様の引っ越しを手伝ったのだ。特に問題もなく普通に終わった。

じゃあ書くことなんだけども。俺にとって当たり前でも、もしかしたら誰かの役に立つかもしれないということで、記録しておこうと思う。

比では引っ越し許可書が必要である

引っ越し前日、気になった点がふたつある。トラックを手配していない点と、引っ越し許可書(ムーブアウトパーミットという)を得ていなかった点である。

これは何かというと、大家が店子に対して引っ越しを許可するという書類である。その書類がないと、サブディビジョンの場合ゲートを出ることができない。これを知らないと、引っ越し当日に荷物を満載したトラックが、ゲートで本当に止められる。全く無駄!無駄以外の何物でもない時間を過ごすことになる。だから、比で引っ越しするときには、セキュリティに見せる許可書類を作っておいた方がいい。

この引っ越し許可証というのは自作でもいいが、サブディビジョンや大手コンドは書式がある。事前に相談しておこう。この書類。無いと引っ越し当日にゲートで止められて、本当にまったく無駄な時間を過ごすことになる(二回いいました)マニラの場合場所にもよるが、基本としてはあったほうがいい。

もしも日曜、ゲートをくぐれなかったら、トラックのアンチャンはあなたの荷物をトラックの外に放り出すだろう。(これはマジである)

雨でも降っていたら悲惨である。

比での引っ越しの基本は、まずサブディビジョン外に荷物を出す許可を事前に取っておくことである。

なんで許可証が必要なのか

この許可は、別に役所に出すものではない。要は、大家と店子の契約関係が無事終了し、なーんもトラブルありませんよ。ということ。例えば、冷蔵庫や洗濯機は私のもので、泥棒ではありませんよという証明である。

日本ではあまり馴染みがないが、フィリピンだと家具付物件も珍しくない。となると引っ越しの際パクってしまうヤツも当然いるわけだ。

そういったトラブルを防止するために、MOVE OUTしてええよという書類を双方確認して書面にするのが、一応常識となっている。知らなかったひとは今知れて良かったねである。

「えっ、わたしマニラに何年も住んでいるんですけど、そんな書類一度も作ったことありません」という人が、多分また湧いてくると思うのだが、マニラ位の都会となるとゲートがないバランガイも多いだけだ。一般的には書類作成をする。—そして!

書類作成はしたほうがいいのだ

この「引っ越し許可書」なるしょうもない書類。借りていた方(つまりあなた)に有利な内容しか書いてない書類だ。後々問題にならないためにも、積極的に大家にサインしてもらったほうがいい。つまり作ったほうがあなたにとって得なのだ。不利なことは無いんじゃないかな。

だって引っ越し許可書の文面って、

引っ越し当日の水道メーター
引っ越し当日の電気メーター
借りていた家具の一式
家の状態を大家は確認した。借りるときの契約は全て正しく履行された。

上記を借主は完全に履行し、双方納得したので大家は引っ越しを許可した

こういうテンプレ文面になっている。

つまり、後々、追加でアレ払えコレ払えという、寄生虫大家の攻撃にも、ひとまず書面があるのは強い。お前問題ないって書類にしてるやんけということだ。じゃあオマーなんで引っ越しを許可したん?ということになるからだ。

トラックを手配していない

明日引っ越しなのに、トラックを手配していない。これは非常にイヤな予感がしたのだが、ララムーブで3tが捕まった。

今回非常ーにラッキーだったが、皆さんには勧めない。

というのも、比の引っ越しというのは距離にもよるが、

日系引っ越し業者>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>引越し業者>ララムーブ

という格付けとなっている。日系引っ越し業者というのは、ほぼ駐在様しか客にしていない。お値段のほうは、よくて10倍である。いやもっと取るかな?

マニラの一般的な業者の場合、ルソンの近距離だと、だいたい4000-6000P程度で二人工である。

いっちゃん安いのがララムーブ。今回は2000Pを切る価格であったが、前日夜に手配して、なんと2トラック手配できた。これはほとんど奇跡に近いことである。(大きなトラックほど、ララムーブは手配しにくいのだ)

今回の引っ越しは、結局正式な引越し許可書は取れなかったんだが、ゲートのセキュリティがマヌケだったのでトラックが通れた。ありがとうセキュリティ。そしてララムーブも前日予約できた。

少し愚痴があった

当日(今日)ふたりのララムーブクヤが来た。ひとりは運転手。ひとりは荷捌人。運転手は当然引っ越しの手伝いをしないんだけど、日本人にとっては異様に映るらしく『なんでアイツは手伝わないんだ?そのほうが早く終わるだろ?』と散々愚痴を聞かされた。

これは日本側の間違い(勘違い)なのだ。運転手はポイントからポイントまでトラックを転がすのが仕事。引っ越しの手伝いは契約にない。多少は手伝ってくれるが、基本は見てるだけだ。荷物を運ぶヤツは、あくまで同乗してきた男である。この男は荷物を運ぶ仕事で来ている。ので!本当であれば、我々は彼が全部運ぶのを眺めていても問題ではない。もちろん俺らはそんなことせず、みんなで積み上げ/卸をやったんだけども。

日本人は、こういう人の使い方というのはどうもギコチなく感じるものだ。でもそれでいいと思う。

ほとんどの日本人がそうであるように、俺らも、ナントントラックにある、山のような荷物を、このひとりのオトコに全部やらせるという選択はしなかった。「カネ払ってるからお前が積み下ろせ」それは理屈である。みんなでやっちゃったほうが早いじゃんね。自分らの荷物なんだし。(※取り扱いも不安だしな)

まぁそんな風にした結果、一日かかると思われていた引っ越しは午前中に終わってしまった。今回は運がよかった。なんといってもトラックが時間通りに来たことが素晴らしい。やはり比の引っ越しは午前中の一番荷に限る!

余談

引越し許可書をバランガイに貰いにいったら、大家が何年も共益費(アソシエーション)を滞納していたことが発覚し、一時「じゃあ日本人に払ってもらえばいいじゃない」という話になったそうだ。見習いたい、このメンタリティw