続編:マニラ頂かれ男子は今日からシブく生きれんのか?

マニラ女子から頂かれまくっているおぢの続編である。

どこまで書いたっけ。確か、月36000ペソ送金していた女の嘘がバレたところまで書いた気がするので、今日はその続編を書こうと思う。

えー。というわけで、おぢと再会の約束をしたのだが、車が混んでたみたいで、彼は大遅刻をしでかした。

マニラでは30分の遅刻など誤差に等しいが、それでもワイは一時間待って席を立ち、所要を済ませてから、改めて会うことにした。場所はマラテのロビンソンである。

会ったらカネが尽きていた

さすが、結婚もしていないのに、稼いだ収入の半分を送金する、送金スペシャリストおぢである。到着して2.3日で、もうお金が尽きたらしい。

そんで、なにを食べているかというと自炊していた(笑)観光客で自炊するひとは初めてだった。まぁ、それは人それぞれの楽しみ方だし、いいんだけどね…

おぢは「いままで騙されていました、目が覚めました、ありがとうございます」と、俺にお礼をいってきた。
一度も会ったことがない人間に、毎月36000ペソの生活費と、それとは別にトラブル解決費用を送っていたのが、もしかしたら詐欺なんじゃないかというのが確信に変わったようで、もう連絡は取りませんと、きっぱり俺に約束をした。

いや別に連絡とってもいいんだけど。冷たいようだけど、俺の人生じゃないんだから。

それにしても、である。

「本来、この旅行は、本命の婚約者と感動の初対面をして、借りてあげているコンドで乾杯をして、ほどよく酔っぱらったところでガバーっといく作戦だったわけですよね?」

ハイそうです

「でも今回、詐欺だと分かった。彼女のことはあきらめる」

ハイそうです

「だと、今回の旅程はずいぶん余ることになりますが、なにかご予定でもあるのですか?」

あ、わたし、送金している女性は他にもいまして…

大きく送金している女性は何人もいます。

さすがである。さすがである。さすがなのである。プロのババエ バンタイヤーなのである。

読者の方にしてみると、こんな人間いるのか?と思うだろうが、現実にこんな人がいるのだ。

生活費の事なども尋ねてみると、当初収入の半分という話だったが、どうやら多いときなどは、月40万円程度は送金しているようだ。

 

今回。到着して、詐欺と分かって、彼は二日ほどマニラ北部にいた。WISEの送金に失敗して、引き出す予定のお金がないとか言っていた。素直に諭吉を持ってこればいいのに、なんでWISEの現地受取なんてことをしているのか分からない。
(※別に彼だけではない。海外に慣れていない人は、お金とスマホについてはクニでおかしな手続きをして来てダメでした、使えませんでしたというパターンがある。)

じゃ、カードでおろせばいいということで、到着時、わたしの立ち合いでRCBCで、テストで4000ペソほど出金してみたら、うまくいったのである。じゃあ心配ないね、ということで、カネの話はそれで終わっていた。

ところが、プロの頂かれ男子なので仕方ないのだが、何故か、もう滞在するカネも無いというのである。しかも今晩、KTVに行きたいというのである!

何故なら、そのKTVには、頂き女子2が勤めているので、是非行ってみたいということなのだ。

「そのKTVは日本人が経営しているから安心なんですよ」と彼は言う。

ま、別にどうでもいいけども、滞在資金が無くなったと言っている以上、路銀を貸すのは在留邦人の責務である。

異国の地でカネが無くなったら、誰だって不安になるだろう。

今回は、フツーに現金持ってこりゃいいのに、「SMS受け取れないんですよ!」なんてアホなことをやっているおぢではあるが、四年ぶりのマニラである。さぞ、楽しみにしていたに違いない。

ということで、俺は財布に入っていた1000ペソ札(フィリピンの一番大きい高額紙幣)を全部貸すことにした。16枚あったので、16000ペソ(当日の価値で43100円)渡した。
滞在日数でいけば、ちょっと安めのホテルに泊まりさえすれば、なんとか楽しめる程度のカネだろう。もちろん、ある時払いの催促無し。紙も巻かないで(※書類を作らないでという意味)渡した。こういうカネは、まず返済されることはない。簡単に言ってしまえばプレゼントである。

こういうことは(俺に限らず)海外に住んでいれば必ずあることである。だから、なんの感情も湧かない。地震で赤十字に寄付したような感覚である。

50000ペソ貸してください

というわけで、俺は在留邦人としての責務を果たして帰路についた。これは義務のようなもので、ことさらアピールをすることもないし、人に言うような話でもない。こっちで困っている日本人を救うというのは、俺にとって正しいカネの使い方だと思っているので、なんのこともなく、すぐ忘れる類の話であった。

のけぞったのが翌日である。50000ペソ貸してくださいというのだ。

つづく