在比日本人的フィリピンのソウルフードとはなにか？

さて日本人のソウルフードとはなんだろう？と考えると、俺は牛丼のように思う。

カッコつけず、街中にあり、手ごろな値段でお腹いっぱい食える。庶民の味方はチェーン店の牛丼だろう。女性にとっては違うかも知れないが、男性にとっては同意を得られるのではないだろうか。

いや！それはちょっと違いますよね。という人であっても、そこに半熟卵でも追加してあろうものならどうなのか。グヌヌとならざるを得ないだろう。俺は日本人男性のソウルフードは牛丼であると思っている。

 

では。在留の比邦人にとっての、比のソウルフードとはなんなのか？これはシシグという意見もあろう。なにしろシシグは王様だからである。

とにかくシシグさえ頼んでおけばよいという安心感がある。酒のツマミと朝食の両方に合う料理がシシグなんだから、これはもう万能料理といっていいだろう。『フィリピン料理で何が好きですか？』という、年間160回くらい聞かれる質問においても、「シシグ」とさえ言っておけば、比人は「うむうむ、お前は良く分かっているな」という感じで乗り切れるのである。

いや、わたしはパンシットカントンですみたいな人は、えーと。うん。ちょっと黙っていてくださいｗ
パンシットカントン派が出てくると記事にならないんでｗ

 

しかしそうであろうか？

日本唯一の、フィリピン在住中堅者向けブログとして。このシシグ万能説に、私は異を唱えるべく、本日立ち上がるのである。

シシグの味にはばらつきがある

特にショッピングモールのフードコートシシグ。あれは地雷である。
わたしはフィリピン津々浦々のＳＭフードコートを知っているが、あれは見えてる地雷を踏むバカである。それを学習するのにずいぶん時間がかかったが、いまこそいおう。シシグは値段と味関係ない！

フードコートのシシグは、はっきりいって不味い。シシグほどのソウルフードというのは、お金と味は全く比例しない。ウマイところは安くて旨いのである。

わたしは一時期、どのお店が最高のシシグなのかというので、ずいぶん彷徨ったことがある。

なぜなら、日本から来るゲストに「ここは最高ですよ！」と胸を張って言えるシシグを紹介したかったからである。

 

そもそもシシグとは？

シシグというのはsisigである。比を代表する料理で、鉄板の上に豚肉や香辛料を載せて焼き、仕上げに卵をぶち込むという豪快料理である。
これはコメとの相性がよいので、比人なら知らない人はいない。いわゆる定番料理である。

しかしながら、シシグは定番だからこそ手抜きも多く、ガッカリ率も多い。95％くらいがっかりである。まともなシシグを食わせる場所なんて、正直いくつもない。というのも、シシグというのはタマゴ、肉、香辛料が、三位一体のトライアングルを形成しているときだけが激ウマなのだ。

ビコールエクスプレスが最強なのではないか

宣言しよう。おそらく、日本人に合う比の。ソウルフードと言えるべきものはビコールエクスプレスなのではないか。

いや。もう断言しよう。シシグよりもビコールと言い切ってしまっていいんじゃないのか。
シシグはフィリピン代表というのは分かるけども！である。

わたしは、普通に日本に住んでいる人よりも、ちょっと比の料理を食べているだけなんだけど、一応毎日食っている結論として、ビコールエクスプレスの誘惑というのは、もはや否定できない。第一、味が安定していて旨い。誰が作ってもうまい。

ビコールエクスプレスというのは甘いのだが、塩分もあり、これがコメにシッカリ合う。そして、なにより店ごとの味の偏りがない。
（市販のパレスとココナッツをミックスしているので味はだいたい一緒なのだ）

シシグの旨い店を探すより、安定のビコールを頼んでおいたほうが楽なのだ。フィリピンに来たらビコールを頼むべきである。
ガイドブックそのまんまにシシグ食べても何のこともない！

—とはいえ、うまいシシグの店は食べてみたい。でも未だに出会ったことがない。

どんなトロトロ（＝カレンデリア）でもいいから、うまいシシグを出す店があればワイは行くよ。