フィリピンで車のナンバープレートを無くしたときの手続きの件

前回からの続き。

というわけで、エンジンがかかるだけで車検が通る車屋に、俺はナンバープレートの再発行を頼むことにした。

何故そんなことになったのかというと、顛末はこうだ。

1.俺が買った車は新古車であった。
2.だから買った際、まだナンバープレートは発行されていなかった(CRにもそう書いてあった)
3.で、俺名義になったときに、新しいナンバープレートが記載されてあったので、俺はディーラーに貰いに行った
4.そうしたら、すでに前の持ち主が受け取っていると言われた
5.前の持ち主とは連絡が取れない
6.俺、正規のナンバープレート持てなくなった

というわけである。俺はなーんも悪くない。車を売ったヤツが、何故かナンバープレートを受け取ってしまったのが悪いのだ。

俺は、このことを、何度も車検屋に伝えた。そしたら大丈夫です任せてくださいというので、じゃあまぁ、一応プロだし。任せることにした。

 

そして。その書類が出来たというので、貰いにいったのである。今日はその話。

 

行くと、ちゃんと出来ていた。エライ。「紛失届だけは代行できないから、『ここの』警察署いってね~』と、往復40分もかかる警察を指定される。なんか意味深である。

到着して、いざ警察に持ち込む前、念のために、一応提出書類を確認しておくことにしよう。ちゃんと俺の言う通りになっているかな?

—ナニナニ?

えーと?

フィリピン人であるワタシは、先週、国道で両方のナンバープレートを落っことしました。ので、本日QCのノータリーで宣誓した通り届け出ます。

・・・・・なんですかコレは?え?なにこれ?

いやいやいやいや…全然事実と違うやんけ。俺が熱弁した意味ないやん。どこをどうなったらこんな書類が出来上がるんだ?ただのテンプレにしたって出来が悪い。

どーなのかね…さすがに通るかコレ?

常識的に考えて、車が走行中に、ナンバープレートを同時に紛失するということがあるんだろうか。それとも俺が、まだまだフィリピンしていないのか?いやいやフィリピンならあり得るのか?

う~ん。俺が自主的に届け出た形になるからなぁ…とはいえ時間もないし….

流石に相当迷ったのだが、提出だけはしてみることにした。そして、なにか突っ込まれたら、すぐに真実の書類を再提出する、ということにした。正直、この書類は、俺もためらったんだけど、比では一つの手続きが非常にメンドクサイので、一般市民の知恵なのだと思うことにした。

警察署の中に入ると、入り口すぐに女囚の檻があり、人がすし詰めになっていた。その隣にはエアコンの利いた「人権相談室」。ホント冗談みたいな国である。

受付がいない。メシでも食いにいったのか。隣では、韓国のキリスト教系団体が3人暴れている。うーん。まぁそんな具合であった。
ビビりの俺は、どこに提出したもんか分からず右往左往していたんだけど、意を決し「暴れ部屋」に入ったら、俺の顔を見た警察官が「ホラホラ、次の相談者が来てるから!!」と言って、その3人組を追い返してくれた。なんだここで良かったのか。

 

「で、お前はなんの用なの?」黙って書類を差し出すと、なぁんだという顔である。まぁそうだ。ただの紛失届なんだから。

巡査部長は、隣にいる、いかにも本日拝命されました、というくらいの若い巡査に「おい、お前書類作ってみろ」とひとこと言って、スマホをいじりだした。

その巡査は、本当にまったく書類など作るのも初めてですといった具合だった。

えーと。

先週、国道で—ナンバープレート二枚同時に落っことした?!   って—書いてあるけど—

俺、無言。

まぁ、そうだよな。あり得ないよな。いやあり得るかも知れないが、これを警察に届けるというのはおかしいよな。

巡査は、詳しく話を聞こうと、俺にインタビューをしてきた。(当然だ)んだけども!

その隣の教育係みたいな巡査部長が『国道でナンバープレート落としたって書いてあるだろ。そう書けばいいんだよ!!』と一喝である。いやいやいや。巡査のほうが正しいだろと思うんだが。

 

俺のメチャクチャな書類通りに、お前は黙って紛失届作ればいいんだよという空気である。

これはラッキーなのかなんなのか。巡査は怒られまくって、もうサーしか言わなくなってしまった。気まずい。

ただでさえ警察署内なんて、あまり居心地のいい場所でもないし、俺はひたすらスマホでニュースを読みまくっていた。

30分ほども待ったであろうか。巡査部長はメシを食いにどこかに行ってしまっていて、気づいたら俺と巡査のふたりだけであった。
なんか友好的な空気になるw

少し軽口なんか叩きながら、ふたりでテンプレの穴を埋めていくと、ようやく書類はできた。そんで、できた書類どうすんのか、俺も巡査も知らないw 出来たけども、どうするんでしょうねこの書類・・・まぁ印刷してコピー取ればいいんじゃね?と言うことになったのだが、警察署のプリンターが壊れていて、俺はゼロックスにいったり車屋にいったりと、何故か大忙しであった。
若い巡査は、俺にカネを要求することもせず、一通り終わった後は、笑顔で見送ってくれた。

そんなわけで、非常に問題があるにせよ、一応、この日から、俺の車は警察届出済ということになった。あとはLTOにいき、書類四枚!提出すれば、例の偽造ナンバー許可証が貰え、いつか正規のナンバープレートが発行されるということだった。

終わったのはもう夕方。はぁー大変だった。