え?私の洗濯機ショボすぎ?の話

わたしはもともと洗濯機をもっていなかった。

昔は全部洗濯屋に出していたのである。が、わりとコスパが悪いので、引っ越した時に洗濯機を買うことにした。

それがコレである!お値段、なんと1000ペソ以下の凄いヤツである。おそらく世界一安い電動洗濯機だろう。

 

これ写真だと分かりにくいけど、メチャクチャ小さい。小さいゴミ箱くらいの大きさしかない。

この洗濯機、まず4.5kgとか言っているけど、せいぜい二キロしか洗えない。バスタオルだったら一枚、Tシャツ二枚ほどである。

当然、洗うのにメチャクチャ手間がかかる。

脱水機能はすぐに壊れるので意味がない。だから脱水なんかしないでジカ干しである。フィリピンではこれでも乾く!(笑)ので、清潔さにおいての問題はなかった。それにしてもモーターがヘタレなので、一度洗うと次洗うのに、しばらく時間をおかないと回復してくれないのであった。体力の無いボクサーみたいな洗濯機で、なんか人間味のあるヤツなのである。

だから、俺はこの洗濯機を壊れるまで使い、ついに壊れた暁には同じのをもう一度買った。

何故なら、小さくってカワイイからである!俺の中で、カワイイのは絶対的正義なのであった。あと、これに慣れてしまったので、いまさら高い洗濯機を買うのもな、というのもあった。ベランダの場所も取らないし。

さらにいえば、この異常にメンドクサイ洗濯機。これは、リモートワーク全盛のコロナ下では、とっても良かったのだ。
ベランダにいく作業という気分転換をするとき、洗濯という実利があるのは大きい。だって無意味にベランダに行くわけではないんだから。

というわけで、この2キロしか洗えない洗濯機、かれこれ4年も使っていた。元を取り過ぎて黒字である。大儲けであった。

 

そんな俺の洗濯ライフだったわけなんだけども、実は知人が全自動洗濯機を買ったということで、二層式を貰うことになった。

—使ってみて驚いた。鬼のように汚れは落ちるわ、たっぷり洗濯できるわ、なんならベッドシーツも洗えるわ脱水もできるわ。もう二層式洗濯機の素晴らしい便利さにノケぞってしまったのである。とにかく二層式洗濯機の威力は革命的だった。

そうすると、

コイツの立場は無くなってしまった。

いままでずっと相棒だったのに、我が家にイノベーションが起こってしまった為、居場所がなくなってしまったのだ。

俺は「洗濯モノを溜める」という贅沢が出来る身分になってしまったんだから。もうバスタオルなんか、何枚でも一気に洗える身分になったのだ。俺は。

でも、このアヒルの笑顔と一緒に4年間もすごしてきたことを考えると、捨てる気になれない。(そもそも小さいので捨てなくてもいいんだけど)この古女房のようなアヒル洗濯機と過ごした時間というのは確かにあったのだ。

それにしても今になっておもうのは、はじめっから普通の洗濯機買えば良かった。