国民健康保険がタダになった話

今回の帰国は、いくらなんでも体のメンテナンスをしたいという目的があったので、いつもならしない申告「国民健康保険」を申告したのである。海外から日本に転入した場合であっても、この手続きは任意で、改めてやらなければならないのである。
(この保険は国民というだけあって、日本国民なら入れる保険なので、私は別に堂々と入れます。念のため)

日本に転入したのが金曜日の夜ということもあったのだが、まずなにより問題として「健康保険証は郵送」であった。
うん。まぁそうである。

しかしながら、日本の役所というのは凄いものである。融通が利く。
普通郵送なんだけども、手渡し対応にしてもらえたのである。なんでも言ってみるもんだ。

加筆:国民健康保険証の郵送は、東日本ほど手渡しで、西日本ほど郵送なんだそうである

 

国民健康保険というのは、市町村の自治体によって対応がバラバラである。これはもう本当にバラバラである。
(以前受け取った際は、一か月の保険証を渡された)

さぁ今回の自治体はどうなのか?わたしはおとなしく役所に出頭したのであった。

まず、国保は問題なく加入できた。ありがとう日本。日本に生まれて良かった。

 

ほんで、受け取りの際に、二か月分の保険料の請求をされた。金額にして5000円程度である。
その代わり、短期ではなく、いきなり六か月有効の保険証であった。うおお、すげぇ!である。今回の自治体は「おいしい自治体」であった。

でも、わたしはすぐにフィリピンに戻ってしまう。だから素直にそれを告げた。
実はすぐに比に戻るのだと。

でも、六か月保険証を貰えるのなら、海外転出手続きはしないで、保険料2万円くらいなら払いますよ、と申し出たのである。

なにしろその時時刻は5時を過ぎていたので、もう転出手続きをしてから再度国保の手続きをするのは時間切れだと思ったからである。

そしたら、窓口のねーちゃんなんといったか。

「いえいえ、これも仕事なんで、ちゃんと計算しますから。あなたが日本にいたときだけ保険料払ってもらったらいいんですよ。一階にいって転出手続きしてください」と言ったのである。

感動である。

全米号泣モンの感動である。

役所がこんなことを言うか?世界でこんなこと絶対にありえない。断言しよう。

—-日本なのである。もう、思う存分日本なのである。
そんな仕事熱心なことしなくていいのに、わっざわざ、私の日本滞在日数分だけを計算して請求するというのである。
もうね。なんつうか、あまりにも日本すぎてワロタとしかいいようがない。だって、俺は半年分払うって言ってんだよ?!

 

じゃあ、ということで、とりあえず俺は海外転出を行った。

そんで、かつ、有効な国民健康保険のカードも同時に手に入れることができた。
(これは制度上、まったく合法なことである。全部役所でやってんだから)

そしてだよ。素直に申告した結果、なんと保険料はゼロになった。

これが証拠である。2月期がゼロになっているのに注目してほしい。
わたしは有効保険証を2月に受け取っている。
ゼロであるのを確認できるだろう。タダになってしまったのだ。

国民健康保険というのは一か月単位らしく、俺みたいに日単位で加入、脱退というのを想定していない。
だから、一か月以内に加入して脱退した場合は無料になるのだ。えーそうなの?そうなのである!

わたしは保険料払う気満々だったので、この裁定には、ちょっとのけぞった。日割りでもいいから請求してもらってよかったんだけど、制度上タダになるようだ。

え。じゃあ、二軒の家をもっていて、月頭転入、月末転出を繰り返したら、国保タダやん。

なにしろ転入転出というのは、いくらやっても一切お咎めナシの、当然すぎるほど当然の権利な訳で、これやってるヤツいるんだろうなぁーというのが俺の感想。

払う気があっただけに、この裁定は肩透かしをくらった。わずか一日しかないにしても、俺は国保を使って医者にかかりたかったので、応分負担は払いたかった。俺はタダで国保を使う気はサラサラなかったのである。50円でも100円でもなんでもいいが、支払って気持ちよく保険証を使いたかった。しかしそれがタダだというのである。

さんッざん騒いだ末、俺は歯医者の歯石取り、4440円(3割負担♡)という、しょうもない利益享受を得て終わったのであった。

 

※この記事を読んで、じゃあ国内市町村で、転出転出をやりまくったらええんちゃうん?等と、国保の請求を免れた人がいても、当然本ブログは一切関知しません。本記事はガチの海外在住者が一時帰国した際の経験談として書いているコラムです。日本在住者が同じことをした場合、罪に問われる可能性がありますので付記しておきます。