日本から買ってきてほしいものなに?の話
海外に住んでいると、周囲のひとが日本に帰国することがある。
そうすると、だいたいの場合「なんか買ってきて欲しいもんある?」と聞かれるんだけど、アレってなんて返答したらいいのかわからん。
昔は「アレトコレ!」とすぐさま指定できていたんだけども、すでにわたしは充分モノを持っている。
(物欲が無い方なので、普段から、もはや欲しいものが無いという状態にあるのだ)
でも、日本から買ってきて欲しいものと言うのは、きっとあるだろう。言われれば、ああ!そうそう!となるだろう。しかしパッと思いつくものがないのである。
それに、一応気もつかう。例えば「どん兵衛全部の味買ってきて!」なんていうと、その人のスーツケースの容量を、かなり占領してしまうので言いにくい。
基本的に、買ってきてくれとリクエストするものってのは「かさばらないもの」なのだ。
そうは言っても、諭吉と言うわけにもいくまい。
あともうひとつある。買ってくるよと言われて買ってきてもらったものって、ワリと無料になってしまうのである。
いいよいいよと言われて受け取るんだけども、そういうのが、なんとなく貸しになっているような気もするのだ。
だから、この「なんか買ってきて欲しいもんある?」という一言については、海外在住者は、検討を要するのではないかと思うのである。
一番言いやすいのは医薬品だ。
なんたって、日本のスギ薬局だのマツモトキヨシだのに売っている市販薬は、高価値でかさばらない。リクエストもしやすい。
おそらく、海外側が、一番リクエストしやすいのは市販の医薬品だろう。
その中でも鉄板なのが葛根湯だ。ああいう「弱い風邪薬」は重宝する。風邪ってほどでもないけど飲んでおこうという需要に応える葛根湯はエライ。
次に目薬など、日本のものが安心系。痔の薬(ボラギノールのAの方でチューブタイプのもの)なんかも海外では重宝する。
基本的に、海外では病気になったら強い薬か怪しい薬かの二択になるので、「それなりに効く弱い薬」は全種類欲しいものである。
こういう薬は日本独自の発展を遂げているので、薬事法万歳なのである。
ただし、自分がなりそうもない病気のものを貰うと、ただのゴミになるのが難点だ。
(わたしはモノモライの薬を貰ったことが有るが、結局開封もしないままに終わってしまった)
次は食い物だ。なんたって日本には食い物さえもトレンドがある。新発売のものが少ない海外在住においては貴重だ。
その中で、鉄板リクエストなのが「お茶づけ」だ。かさばらず、安く、喜ばれるという全てを満たしている。
「お茶漬けなんて海外でも作れるじゃん」等という輩は、もがき苦しんで激痛と共に死ぬでだろう。
めんどくさい朝や、ちょっと体調不良のときなんかは、あれこれ凝ったことをせず、黙って日本のインスタントお茶漬けを
カニンにぶっかけて食いたいものなのだ。お茶漬けを考えた人はノーベル賞を与えるべきである。
お茶漬けは気軽にリクエストできるので、こちら側も大変都合がよい。それに日本ならどこにでも売っているのもいい。
わたしなんか、マニラに居ながら永谷園の東海道フィフティーントゥリーカードを集めているほどである。
お茶漬けの偉大さというのは、失って気づくものなのである。
日本のコンビニで買ってきて欲しいもの
日本から来るひとというのは、最後は空港のコンビニにいるのだから、リクエストはコンビニに売っているものが一番いい。
その段階だと、荷物の容量が余っているかどうか尋ねることができるからだ。
「スカスカなんで、なんでもいいですよ!」というパターンなら、それこそカップラーメンのリクエストもできる。
ここで『マニラでも売ってますよw知らないんですか?ww』
—等という余計なコメントをする輩は、強盗に遭ってマニラ新聞の一面を飾るであろう。
マニラで買った物ではなく、日本から持ち込まれたものがうれしいのだ。
以前わたしはコンビニ弁当を買ってきてもらっていたのだが、最近は考えを改めている。
うれしいはうれしいんだけど、なんか違う気がするのである。
しかしながら、比と日ではコンビニのラインナップは全然違うので、記憶を頼りにリクエストすることにしている。
空港コンビニは品揃えもちょっと違うので、帰国の度にアタマに叩き込むようにしているw
それにしても、日本から買ってきてとリクエストする品の話題って奥が深い気がする。
女性は生理用品とよく言うが、なにか鉄板の品ってあるんだろうか。