日本が雨量計を比ODAで無償資金援助した訳

ワイがまだフィリピンに来て間もないころの話なんだけどさ。

日本がフィリピンに無償援助した雨量計が盗まれて、鉄くず屋に売られる事件が続出したことが
あったんよね。

そんでワイが思った事は、まず「やっぱりな」なんだけど。
ハテ。なんで日本はフィリピンに、雨量計なんてプレゼントしたんやろ?ということだった。

だって。
雨量計なんて、何の役に立つの。

中国みたいに、鉄道や橋をプレゼントしたほうが、分かりやすく市民に感謝されるやんけ。

「雨量計」って!
そんなん、高いのかも知んないけども、フィリピン人に感謝されんの?と思っていた。

日本が雨量計をODAで無償資金援助した訳

これずっと心に引っかかっていたんだ。
盗まれても壊されても、日本は比に雨量計を援助することを止めなかった。
その度に銃の的になったり、鉄くずとして壊されたりしてたんだけど、
ついに年間雨量を測ることができるようになってきた。

なんでここまで日本は雨量にこだわったのか。それは地下鉄を援助するためだったんだな。
つまりデカい援助をするための前振り援助だったわけだ。

フィリピンの雨季というのは、基本的に都市がプールになる。
毎年毎年、バカみたいに繰り返していることなんだけども。

マニラで地下鉄をやるということは、当然、その雨が全量!地下鉄路線に流れ込むことになる。
その水の量は、ナントンになるのか。想像もつかない量が流れ込むだろう。

それを排水できなければ、地下鉄は運用できないのだ。

だから、それを知るには、まずどれだけ雨が降るのかを計測しないといけない。

だから、日本は辛抱強く雨量計を援助していたわけだ。

 

それから何年もの月日が流れ、今マニラの地下鉄は完成しつつある。

わたしは、この地下鉄を掘っている日本ガチ勢(JVのオエライ)
雨季。スコール。どうすんの。話を振ったわけなんだけど、
当然彼らも排水のことは考えており、ちゃんとデータに基づいた数字で、
それ以上の排水能力を設計している、心配ないと言ってくれた。

これがジャパンクオリティである。

中国みたいな恩着せがましいことはしない。
やるなら10年20年準備援助する。

日本のODAはお父さんと言われている。(カネは出すけどウルサイ)
中国は使用使途自由だけど、日本はメチャクチャ細かい。

世界的には中国式のほうがいいんだろうけど、やっぱり俺は日本式を憎めない。

マニラで地下鉄に乗れる日が楽しみなんである。

(出典:ABS-CBN)