フィリピン・中古車道(5)

(5)である。

というわけで、トヨタVIOSの黒を買うことにした。まったく気持ちがワクワクしなかったけど、
まあいいかということで買ってしまった。

で、53万ペソというのは大金である。フィリピンでは、そりゃもうスゴイお金である。

 

事前に銀行に根回しする

オレは銀行に言った。

今からオレは中古車を買う。これが契約書だ。

これから大きなお金を動かすけど、受け取り主はコイツ。IDのコピーもある。
だから不正じゃなくって正しいお金の動きだからな!

と、先回りして念を押しておいた。

 

そして入金日。もちろん着金していないのであったw

わたし言いましたよね!?

だからさ。ね?わたし、中古車買うから大きいお金動かすって言いましたよね?
ワイの50万ペソ以上のお金は、どっかにいってしまったのであった。
送金サスペンドである。

事前に送金のことを伝え、OKを貰い、問題ないと返答を貰ってから送金したのだ。
俺なりに万全の準備をしたつもりだった。いや、これ以上の対策ないだろ。
なんで送金停止すんのよ。

 

あのさぁ。もうさぁ。以前もこんなことあったよね?そんで書類差し入れたこと
あったよね?

と、心の中で150回くらい唱えたんだけど、さすがに50万ペソオーバーのサスペンドは
慌てた。

そんで中古車屋に事情を説明しにいくと・・・・

なんと。

他の人に売ったというのである!!

いやいや契約してたやんけ。

とはいっても着金していない。そして午前中に、なんとまさか。ポーンと現金払いした客が出たのである。

そんなことってある?

ねぇ。そんなことってありえる?

そりゃ中古車屋だって、目の前の現金には勝てない。商売人なんだから当然だ。

哀れ。わたしのVIOSは、他人にかっ攫われたのであった。

また振出である。

そして50万ペソが、まったく無意味に凍結してしまったのであった・・・

つづく