国際線に遅刻しちゃったらどうなるのか。何時間前がベストなのか?

表題の通りなんだけど、これまたよく質問されるので書いておきたいと思う。

 

基本は二時間、推奨は三時間

この「2時間前」というのは、やはり鉄板のように思える。わたし以上に国際線経験が多い人も沢山いると思うけど、この二時間というのは
『65%くらい無駄だけどやっぱり必要』である。

現在の国際線は、二時間ではなく三時間前に来いとアナウンスしてくる会社も増えた。カウンターも空いてないクセにである。
でもあえて言おう。国際線の集合時刻は、早ければ早いほど良いのは間違いない事実である。

二時間あってよかったと思える場合とはなにか

簡単だ。トラブルがあった場合、それを解決する時間は、空港に来た時間の猶予と直結するからである。
私自身、これまで限りなくトラブルを経験してきたので、この二時間というのは最低必要だと納得できるものがある。

多いものとして、パスポート忘れと書類不備。
例えばチケットを持ってない場合カウンターで再提出になるんだけど、海外往復しまくっていると、ヘタすると戻りのチケットの予約忘れなんて普通にある。
パスポート忘れだって、いつかは経験する。そんなとき、この二時間は黄金の価値を持ってくるわけだ。

カウンターに行列があれば安心せよ

国際線初心者のひとは、なにぶん初めてのことなんで不安に思うだろう。たとえば2時間前じゃなくて一時間半前に着いたらどうしよう?
なんて思う人もいる。別に一時間半前でもいい。発券カウンターに行列があれば、あなたは搭乗できる。

発券カウンターに行列が出来ている状態で、ハイ時間で~す!と締め切られたことは、わたしは一度しかない。
(その会社は倒産した)乗れると思って間違いない。どんなに時間が押していても、行列があるならまず乗れる。

空港に着いて、行列が無い場合のほうが問題だ。なにしろ客の搭乗手続が終わっている状態だからだ。

この場合、あなたが預かり荷物がある場合に限り、乗せてもらえないことが多い。なぜか。

国際線というのはいろんな荷物を積んで外国にいく都合で、締め切ってしまってから新たに荷物を載せることはしないからだ。
残念ですけど乗れませんということになる。逆に手荷物だけなら乗れる場合がある。

遅刻したら割り込んで騒げ

もしも時間がヤバい状態なら、おとなしく行列に並んでいてはいけない。
飛行機が飛んでいない状態で、手荷物しか無ければ活路はある。
この手の割り込みは、国際線では頻繁にあることだ。(それに先発の飛行機は優先発券である)
コードシェアや一日二便出している会社の場合「一時間後に出発する便」の客が行列に並んでいるか確認することが多い。
その客は最優先となる。遠慮してはいけない。手続してもらうことだ。

40分前がギリギリ。30分前はまず無理

わたしの経験上、30分前だとまず乗せてもらえない。というのは発券してもらってから入管をくぐる時間があるからだ。
自国民(たとえば成田)なんかだと、パスポートコントロールは誰も並んでいないのでイケるかもしれないが、海外では外人の出入国には時間がかかる。
これは想像だけど、外人の国際線搭乗リミットは40分前じゃないかと思っている。
係員と一緒に走って、入管の行列も割り込んで、一直線に飛行機に乗る。このタイムリミットが、だいたい40分前だ。
国際線の出発というのは管制に従うので、客が乗ってしまえば定時より前に出発する。

2時間前に集合した客ばっかりで、おとなしく座席に座っていれば、もう飛んでいいよということになる。
そのあたりも含めて、だいたい40分前くらいがリミットかな、というのが私の経験である。

この記事を空港に向かいながら読んでいるひとは諦めてはいけない。
逆に考えて欲しい。10分遅延したのなら、乗れる可能性があるということでもある。
厳密にはそううまくいかないけども、国際線搭乗は安西先生なのである。

寝過ごしても空港にいくことが大事

起きたら飛行機出発時刻だった・・・・
前日飲みすぎたり、緊張してたりといろいろ理由はあるだろうけど、この場合でも空港にいくことを強く勧める。

なぜなら、遅延していたら普通に乗れるからだ。特にLCCの場合、遅延確率は10%を超えるので、賭ける可能性は充分ある。
アプリで定刻となっていたとしても、実際は飛んでません、なんてことは普通にある。

空港に行ってみることだ。ダメであっても納得がいくではないか。ハリーアップ!

あなたは夜汽車に飛び乗る映画の主人公でなければならない。
多分飛行機は飛んでしまっているだろう。

それでも、夕陽に向かって走るメロスのように空港にいけば、もしかしたらもしかすることはある。

特に午前便で『一日二便だしている会社の場合』は、「あっそ。じゃあ午後便のチケットあげる」と、
アッサリ渡航チケットを発券してもらえることがあるのだ。(わたしは何度もある)

5時間待ちくらいのこともあるけど、no show(予約便を無視して搭乗しなかったこと。カネドブ扱いになる)を回避して、
当日渡航できるんだから万々歳だろう。

これは当日空港にいって、カウンターのねーちゃんを拝みたおせば、あっさり発券してくれることが多い。
かなりやってくれるので試す価値はある。なんでもやってみることだ。ほとんどの国際線は一日一便以下なんだけど、
カウンターで無理難題を並べるまでも無く、翌発のチケットを貰えることは往々にしてある。

それだけでも数万円という金銭と、次回は乗れるという安心と、ややこしい手続の全てをショートカットできるのである。

(略)

国際線というのはすべからく紳士でなければならない。クレーマーであってはならない。
飛行機ひとつにしてもそうなのだ。どのように対応したかというのがスキルなのである。

 

いわゆるよくある国際線遅刻。わたしの知人が、なにをどう頑張ったのか、当日台湾経由でマニラにきたことがある。
まったくいい迷惑だったのであるが、彼はマニラに到着できた幸運を、目を輝かせていつまでも話していた。

国際線よりタクシー代のほうが高かった、というところからはじまって、いかに本日マニラに到着したのかという武勇伝を、
大いに酒を呑みながら聞いたのである。「お前明日起きれんの?」

ソイツは翌日、午後まで起きてこなかった。

 

(※あんまり本気にしないでくだち)

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