フィリピンで家を借りる際の基礎知識
まーたおんなじ記事を書くのである。読者のひとから要望があるんだが、過去に何度も同じ記事を書いているのに、また同じ質問が来るのだ。
じゃあ、というわけで、また似たような記事でも書こうかとおもう。今日はダリのプレミアムライトビール(36P)をバカバカ飲みながら書いております。
賃貸住宅の用語について
日本だと3LDK等という用語があって、それが大まかな家の間取りを表すわけだが、フィリピンでも同様に用語がある。
まずストゥーディオ(STUDIO/スタジオ)というタイプだ。留学生なんかはコレ借りたらエエかんね。
これは何かというと、部屋がひとつもない(と言ったらおかしいが)いわゆるリビング・キッチン・シャワーという感じで、だいたい独身者向けのレオパレスみたいな間取りをイメージしたらいいと思う。
次に1BRだ。これはSTUDIOに、さらに部屋がひとつ余計にあるということ。2BRなら二つである。
で。これは全くアテにならないので、ほとんど意味がない。参考程度のことだ。
STUDIOとヒトクチにいっても、狭いところもあれば広いところもある。これは都会か田舎かで、かなり違ってくる。
パサイやマカティなんかだと、STUDIOにカーテンかけただけで「区切ってあるから1BR」と豪語するような物件もある。
広い物件の場合メイドを住まわせる部屋だったり、トイレが数か所あったりするんだが、そういうのは実地で見ないと分からないところもある。
フィリピンの賃貸物件は天下一武道会のようなもので、借り手と貸し手の騙し合いだという理解でいいだろう。本当のところは実地で見るしかない。
敷金礼金
日本と同様敷金礼金がある。敷金のことはデポジットといい、礼金のことはアドバンスという。日本同様、ほとんど返ってこない。帰ってきたらいい大家である。
アソシエーション
共益費のことなのだが、これはかなり検討を要する。請求してくる大家としてこない大家があるからだ。
基本、言われたら払わなければならないのだが、大家負担という物件もある。金額も実にバラバラ。コンドの場合は床面積に応じた金額となるので、ファミリータイプの2BR以上の物件だと、それなりの金額になる。ここは確認が必要だ。またバランガイフィー(要は自治会費)やゴミ処理費等のかかる物件もある。
家具付き・一部家具アリ・家具ナシ
家具付きのことをファニッシュといい、一部家具のある物件をセミファニッシュという。
俺のオススメとしては家具ナシである。どうしてかというと、ついている家具のセンスがなかったり、はっきりいってダサかったり古かったりするからだ。テレビ付とかいって、ブラウン管だったりするような、冗談でしょみたいなことも普通にある。
そんで。家具付きは高い。それにフィリピン家電は安い。どうせすぐぶっ壊れるので、家具付のほうがトラブル多め、家賃高めと、イイことが無い。家具なんて、せいぜい洗濯機、冷蔵庫、ベッド、エアコン程度のものだ。10万ペソもあれば足りる。計算すれば分かるが、家具ナシ物件に一年も住めば、余裕で元は取れてしまうんだから家具ナシのほうがいい。退去の際、ゴミみたいな皿にヒビが入っていたとか難癖付けられて1000Pとか、そういうイヤな思いをすることが分かり切っているので、最初のうちは家具ナシにして、自分で新品を買おう。そのほうが納得できると思う。家具付は楽じゃないと知るべし。
駐車場代
車を持っている人だと駐車場代が別にかかるが、マニラの場合月5000Pが相場である。首都としては安い方だと思う。
なおマニラから出ると一気にタダに近い金額となる。駐車場代はマニラと、一部のコンドだけと思ったらいい。
比で家を借りる際、なにが大事か
まず、大家の性格。コレは絶対にしっかり見た方がいい。相手は借りて欲しいんだから手のひら返しもあると知ること。特にカネに困ってるかどうかを雑談の中からスルドク見る事。これは最重要である。気に入った物件があっても、カネに困ってそうな物件であったらやめた方がいい。間違いなく、借りてからトラブル続きになり、全部自分で修理するハメになる。
次に、トラブル時の対応である。これは借りる段階で見抜きにくいのだが、どうせ雨漏りが起こったり虫が大量発生してみたりすることは分かり切っていることなので、事前に対応をするかどうかという性格を見抜かなければならない。
例えば消火器の交換。防虫(アナイといいます)、雨漏り、セキュリティの件は借りる前に確認できる。火災報知器は取り外しておけ、といったリクエスト(誤作動が多いのでウルサイ)も借りる前なら交渉しやすい。喫煙とペットは日本と一緒。契約時点で手書きで付け加えて貰ったら済む。以前も書いたが、異性の本命交際相手がいるなら、ソイツの名前も入れておくこと。セキュリティのウルサイところほど出入りが大変になる。
周辺の雰囲気
とにかく貧乏地域より富裕層地域のほうがいいので、貧乏地域の最上級よりも、富裕層地域の狭いところの方が良い。
テント張って酔っ払いのバラキャプがカラオケしている感じなら、あ、コレ夜ウルサイだろうな、というような見極めが必要だ。
貧乏地域に住むというのはフィリピンを知ることが出来るのでマイナスではないが、住むというのは毎日そういう生活となる、ということだ。わたしも何度か住んだことがあるが、今はもう卒業している。エキサイティングな経験をしたいならいいけど、穏やかには住めない。
契約書
契約書は大家が作る。宅建みたいな制度は無いwほとんどテンプレで、何故か公証人認証もサイン空欄で終わってる。これはあまり気にしなくていい。
なんでかっていうと、店子が借りる際、要望を出せば付け加えて書いてくれるからだ。ペット不可!=小さいペットならOK とかね。入居人数や、退去の決め事なんかも、入居する際に契約しておくと便利だ。以前にも書いたが、退去でトラブルになると引っ越しトラックがゲートで止められ、荷物を路上に出されるということが起こり得るので、事前に決めておくと「ぐぬぬ」となるので都合がよい。(特に家具付物件は引っ越しトラックで泥棒される可能性大なので、退去時大家が慎重となるので手続きが非常にややこしい)
せめて、雨漏りとアナイとエアコンの三点セットについて。これは契約書に書いておいた方がいい。
いくらフィリピン人といっても、書面になっていて合意した部分については、言い訳が利かない以上履行してくれることが多い。だからなんでもかんでも借りる際に追加追加で書いておくと良いw
借りる際は月の中旬!
なんでもいい加減なのがフィリピンである。賃貸物件を契約するなら月の第二週がよい。契約日を来月一日からにしてくれ、と試しに言ってみてほしい。100%通る。アドバンスとデポジットの現金を数えながら、2月15日に「3月からでいいよね」と言えば、日本のように日割り計算なんてこと言ってこない。ああいいよ、と言うに決まっている。そしてその場で鍵を貰えば、二週間分。つまり家賃の半額が浮くのだ。大家は契約してほしいに決まっている。外人契約は一番欲しいところなんだから、その程度のことなんでもない。「いや、二週間分払ってくれ」と言われたら、「じゃあ迷ってる他の物件にするわ」と言って帰ってしまおう。
この記事は似たようなの何度も書いてるんで、過去にさかのぼって読んで欲しい。