日比往復勢:DITO-SIMカードの件
前回の続きである。
そもそも、今回スマートSIMがどうしても欲しいという話は、日本の田舎ではフィリピンのOTPが届かないから!という話だったのだ。OTPとは、あの「六桁の番号を入れてください」とかいうアレである。
日本フィリピン往復勢だとGCASHアカウントくらいは持っていると思うが、アレ数か月に一回は強制ログアウトしてOTPのリクエストがある。そして、それが日本では受信できない。ペイマヤでも銀行でもなんでもそうだが、比の生活では日常的にOTPを入れるシーンがある。日本に居る場合、それはローミングで受信しなければならない。
比からのSMSは、受信できなかった場合、再度サーバがリクエストしてくれないので、その場で一瞬でも電波が途切れていれば受信せずに終わってしまう。うっかりするとSIMが期限キレになったり、口座が凍結されたりすることも、マレによくあるというわけだ。それを回復するには?現地に行ってナントカなればいいが、たいていナントカならない。とにかくクソメンドクサイわけだ。こういった無駄は、日比往復勢は数限りなくやってんじゃないのかとおもう。
ほんだから、フィリピン最大手のSMARTがね。しょうがないけど一番イイという話であった。在住者だったら「スマートにしろ」と、誰もが呪文のようにアドバイスしていたわけだ。そしてそれは正しいアドバイスなんである。実のところSMARTでも届かなかったりするわけなんだが、スマートでダメなら客も諦めもつくので、俺も、いつもそうしていた。 スマートは、車でいったらトヨタみたいなもんであり、日本のローミングもそれなりに機能している訳で、大体スマートでOKなのだ。
というわけで、俺も当然スマートSIMの準備をしたわけだ。ところが事後審査で跳ねられるという、理解不能のことが起こった。でも客としては、そんなことは知った事ではない。使えなくなったんですけどどういうことですか!となるわな。当然。ほんで俺は慌てた。
あまりに恰好が付かないので、一応アリバイというかなんというか、DITOを渡して『これで試してみてください』ということをしてしまったわけだ。つまりエージェントとしては失格の対応をしたわけだ。(ただしアテンドとしての報酬を受け取ったケースではなかったので、一応許される範囲だとは思う。アテンド報酬ナシで良かった)ここまでが前回の話な。
どーせDITOだろ?
慌てて客にSIMを渡したものの。どーーせDITOなんてソフバンの。それもショッボイローミングだろう。ダメでした、どうするんですか、と言われることは目に見えていた。そりゃそうだ。確認していないんだから。本来であれば、帰国時DITOの電波の掴み具合程度確認した上でないと、よそ様にアドバイスなんてしてはいけないのだ。でも時間的猶予も無かったし、スマートの対面認証が出来なかったし、その隣にDITOがあったので…ええい、カラ手で打合せの場に顔を出すわけにも行くまい!ということでDITOと契約し、そのSIMを持って行ったわけだ。スマートの対面確認の係員さえいれば、こんなことをする必要も無かったんだが、フィリピンしてしまったのだ(笑)本当にアテンド契約でなくってよかった。スポット契約で、出来る限りのことをした感じかな。まぁいいや。
—ところで今回の客は、田舎も田舎。ペンギン村の村民からでも田舎モンと言われるような、日本の山村地域に住んでいる人だった。そもそも日本の三大キャリアですら、電波がまともに届かないという立地。そこでフィリピンのOTPを確実に掴みたいというミッションであった。となれば、一義にSMARTしか選択肢は無い。スマートでダメなら諦めろ、だよなぁ。そう思い込んでいた。
普段。日本に帰国したひとは、俺に「無事到着しました、お世話になりました」等と一本連絡がくるものなんだけど、今回来なかったので「あ、コレ怒ってんな」と思ったんだが、別の形で裏切られることになった。
OTPがバンバン届くDITO
彼らが帰国した後、しばし陰鬱な気持ちでいたんだけども、ときに現実というのは都合よく物事が進むようだ。そうでなきゃいけない。たまには俺もラッキーなことがあってもいいじゃないか。今回はまさにそうだった。
帰国しました、ではなくって。『—届く!届くぞ!フィリピンからのOTPが届く!!』と第一報が来たのだ。
んなぁにぃぃぃいいいい!!wwwたかがDITOごときでぇぇぇぇ????
これまで苦労していたフィリピンOTPが、ド田舎でも、リクエスト通り、嘘のように届くというのだ。
ええええええええ?じゃあ、スマートより良かったじゃん!ということなのだ!
朗報である。吉報である。暗雲一気に晴れて青空気分である。客に満足してもらえたならそれが一番いい。なんだっていい。届きゃいいんだよ!である。
それにしてもまさかDITOが、日本のド田舎と相性が良いとは….
まるで薄紙を剥がすように、あっさりと。日本に居ながらフィリピンのOTPが届き。銀行やら決済やらの諸々。そりゃあもう真夏の夜の夢のパックのごとく、”それご覧の通り”ってなもんで 届いたってんだから。こりゃあもうDITO有能と言わざるを得ない。
じゃあ俺らが念仏みたいに唱えていた、スマートがグローブがーってなんなの。DITOでいいじゃん。
だって自分名義なのに、たった六桁のOTPが受け取れないと苦悩していた客は、妖精王オーベロンにDITOの惚れ薬をたらされたようで、すっかりDITOのファンになってしまったのだ。そりゃそうなるわな。
俺だって嬉しい。ダメだろうと思いつつ渡したSIMが、まさか日本田舎最強でした!なんてこと、まさかまさか想像していなかった。結果オーライだから良かった!
だってさぁ。DITOって、言っちゃ悪いがスマート/グローブの二大キャリアに大きく水をあけられていて、パッとしたサービスがあるわけじゃない。少なくとも俺の周りでDITO使っている日本人。たったのひとりもいない(笑)
でも。この記事を読んだ人は、今後DITOという選択肢があるだろう。
そう。DITOは、フィリピンのOTPを日本国内で掴みやすいという、思わぬ検証が出来たのだ。
誰も使っていないだけに、こういった情報が無かったんであるが、今回こういうことがあったので共有したいと思う。
DITOがフィリピンの田舎でどんだけ電波を掴むのかという情報は(当然)日本語ブログにまだ上がっていないが、できれば読者の方からの情報も得たいとおもう。とにかくDITOが日本ローミング有能というのはハッキリしたので、もしかすると一択になるかもしれん。
DITO+GOMO=最強という新説が出てきたので、折を見てまた読者の皆様に情報をあげていきたいとおもいます。
お断り:上記の記事を鵜呑みにして現地でDITOに番号変更し、帰国後自分ン家でOTP届かなかった場合、それは自己責任です。日本全国DITOのOTPが届きまくるかどうか。俺も知りようがない。自分で検証してください。本記事は、DITOという、誰も見向きもしなかったキャリアが実は日本で有能だったという趣旨の内容を書いていますが、それが読者ひとりひとりの事情に即しているとは限りません。書いてある内容を斟酌した上で、自分で判断してください。ここに限らず、それが海外ブログの流儀ですので、一応お断りしておきます(ぺこり)