インドネシア売春ツアーに(しつこく)誘われている件

こないだ、インドネシアにオンナを買いに行くツアーに同行してほしいという話があった。なんでもジャカルタの「線路」と言われる場所が、昭和の赤線地帯のようになっていて、「東南アジア的な表現で言う、いわゆる若い子」を数千円でやりまくれるというのである。

ほんで実際行ったことがあるという方が、これまた詳細に語るもんだから「これは行くべし!」ということになり盛り上がった訳なんだけども、俺はそういうの一切興味がない。以前から書いてるけど本当に興味がないのだ。男として最低限の、適当に遊ぶ程度の事でさえ、年に一度もないくらいである。

一緒に行きますよね!と強く言われても、スマンが俺の食指は動かない。いや~….フィリピンでさえもそういう所に行かないのに、なんでインドネシアくんだりまで行って、そんな病気貰いそうなことをワッザワザしなきゃならんのか。

俺は終始テンション下がりまくりなんだが、周囲が「これはもう行くしかない!」みたいなノリになっていて、これどうすんの…みたいになった。

インドネシア自体は行きたい

ジャカルタは首都移転となったし、行ったことがないので行ってみたい。だから「じゃあ俺はジャカルタで美術館とか博物館とか巡ってるよ」と言ったら『ハァ?』みたいな空気。ビジュツカン?(笑)なんですかそれ。面白いんですかァ?こんな感じである。いや面白いだろ。少なくとも有意義な時間の使い方だろ。俺がおかしいのか?旅行だろ?旅行に行くんだろ?じゃあ旅行しようよ!(笑)

ほんならお前ら日中なにやってんの?と聞けば「もちろん やりまくります!」という。え、昼も夜もヤリまくるの?「当然じゃないですか!何しに行くんですか!」いやいやいや…そんな体力ないし。興味もないし。いや赤線地帯自体は興味があるが、そこでウッフーンしようとは思わない。

じゃあお前ら勝手に行って来いよ、と何度も言うのだが『え、行かないンすか?』『本気で言ってるんスか?』とまぁ、一歩も譲らない感じなのだ。行かないって言ってんの!何度もしつこく聞くなよ。どうも根本的な価値観に違いがあるのだ。

そもそも俺は、インドネシアは一、二回行った程度で、それもナンジュウネン前のバリ(笑)程度の知識しかない。つまり思いっきり観光客丸出しである。マニラだったらナビ無しでも車で走れるが、ジャカルタなんてどこにあるのかもよく知らない。ジャカルタなのかジャガルタなのかどっちなのかも知らない。つまりド素人ということだ。俺を頼りにされても困る。

「え、じゃあ夜は何してるんですか!?」夜には夜のジャカルタの表情があるだろ。ブラつくだけでも発見はあると思う。現地のメシを食うとか、普段会えないひとに会うとか、観光名所に行くとか、そういうことを計画するものだと思うんだが。そういう普通の旅だったらなんの問題もなく行く行く!と手を上げるのに…

別にオンナが嫌いなわけじゃなくって、その貧困地帯の「線路」と呼ばれる激ヤバ地域(に行くのはOK!)で「実戦」をするのが絶対嫌なのだ。それは付き合いの範疇を超えている。そもそも勃たないだろう。俺はそういうの無理なのだ。だとしたら、ただカネをドブに捨てにいくようなものだ。

ほんで話を聞けば聞くほど、その「線路」は無理だった。何しろ男女共にシャワーも浴びないというのだ。
スクワッタみたいなところにいって、気に入った女の子がいれば二階にあがるという、いわば危ない飛田新地みたいな話。そんなの絶対無理である。そういう風俗には興味があるが、実際抱くとなるとまた違う。きれいごとを言っているわけじゃなくって、俺の気持ちの問題としてダメなのだ。

そんで、俺が断れば断るほど「コイツ…建前ばっかり言いやがって…」「男同士の話なんだからぶっちゃけろや…博物館巡るダァ?そういうのいいんですよ…」みたいな空気になってしまって困っている。

まるで俺が聖人君子君。純粋マッスグ君みたいな扱いになってしまっているのである。いやそんなことはないよな!俺が普通なんだって!
そういうのが好きなヤツはやればいい。止めはしない。でも俺も誘ってもつまんないし、旅行中テンション下がると思う。だったらはじめっから行かない方がいいよね。

例えば、日本国内で忘年会で酔っぱらって「ソープいくぞー!」とか言っているお取引先様の前でね?「あ、ボク行きません帰ります」と言っているわけじゃない。そういうノリなら俺もある程度分かるし、35%くらい心が動くと思う。

でもインドネシア買春ツアーに自主参加して、ド貧困地域に行ってヤリまくるというのは男の付き合いとしての許容範囲を超えていると思う。これは0%だ。行かない。行きたくないんだ。

俺は建前を言っているわけじゃなくって、本当に遠慮したいのだ。法律じゃない。倫理でもない。単純にそういうことはやりたくない。せっかくインドネシアにいるんだから、違うことを体験したいのだ。男同士の付き合いとか、そんなのは重々承知している。その上でハッキリお断りなんだ。ノリが悪いとか空気読めとか言われても、やりたくないものは仕方ない。全然興味がないんである。なにが面白いの?

おかしなもので、男同士のグループでこういう話が進むと、参加しないというのは秘密を共有できない、言わばノリの悪いヤツという扱いになり、グループ内でも疎外されることになるのだが、そういったデメリットを加味しても、俺は、そのインドネシア買春ツアーに参加はしたくないのだ。本気でしたくないのだ。俺は各個人の誘ってくれている人らには敬意を表しているし、今後もお付き合いを継続していくつもりであるが、今回については渡航を差し控えさせていただきますと。ただそれだけのことなのだ。趣味や関心、価値観が違いすぎるからだ。でもだからといって彼らを批判するつもりなんか全くない。やりたきゃやれば?行きたきゃ行けばいい。それを俺は止めることが出来ないし、あとは自己責任で楽しめばいい。ただ、その場に俺はいたくない。ノリも悪い。俺が一緒に行けば、テンションダダ下がり間違いなしだから、俺は行きませんよ、どうぞ楽しんできてくださいね、と。そういう話だ。なんで一言も喋らないんですか?とか言われて詰められるくらいなら、はじめっから行かないほうがマシだ。ひとくちに男と言ってもいろんな男がいる。俺はそういうの苦手なほうなんだ。フィリピンに住んでいるからといって、それは何も変わらない。

こういう話って、ネットで堂々と募集しているわけじゃないので、参加してみたいという方はいるだろう。内内で回ってくる話なんだと思う。
そういう意味では貴重な誘いなんだろうが、俺の趣味じゃない。