ボルテスVレガシー日本公開に寄せて(Voles Ⅴ legacy)
フィリピンで大人気のボルテスⅤ(ファイブ)が、まさかの逆輸入。我らがGMA(←比の大手テレビ局。LTO本局近くにあるんだかんね!)の作ったフィリピン版ボルテスが、日本で公開されるのであ~る!(割れんばかりの拍手)
最近、マニラはオレオレ詐欺の逃亡拠点みたいなニュースばかりだったのだが、久々に明るいニュースも飛び込んできたわけだ。
マニラには、こういう文化的側面もあることを、まず知ってほしいんだかんね!
・・・わたしは以前よりボルテスⅤについてはブログ記事を書いてきた。読みたい人はこちらとかこちらです
どうしてこんな記事を書いているのかというと、書くヤツが誰もいないからである。
日本語フィリピンブログ雲霞のごとくあっても、ボルテスⅤを語れるアカウントはワイしかおらん。
断っておくが、俺は日常的にアニソンを聴いている人である。特に70年代のスーパーロボット系は大好物である。決してボルテスⅤを貶める意図はないのでご承知おき願いたい。
ただ、ひとつだけ言いたいのは(すいません。熱が入ってしまうので)
コレホント、釘を刺しておかなきゃいけないんだけど。ボルテスV(ブイ)じゃなくってボルテスⅤ(ファイブ)な!!フォントも違うかんな!
個人ブログでも有料記事でも、アンチでも擁護でもいいけど、これは『作品タイトル』なんで、「V」じゃなくって「Ⅴ」で変換してくれよな!
んーまぁ?
事実上の前作であるコンバトラーVが?「ブイブイブイ!ビクトリー!!」であったので?常識以前に誰でも知ってると思うが?次作も当然Vだろうという思い込みで、ついウッカリボルテスVと変換してしまったのであれば、まだ話は分かる。が。一応念のために書いておこう。ボルテスⅤな!VじゃなくってⅤな!小学校で習っただろ!(しつこい)
とまあいきなり脱線したわけだが。いつもそうだけど、ロボットアニメの記事は熱が入ってしまうので、賢明なる読者の方は多少割り引いて読んでもらえれば幸いである。まぁ割り引いてもらわなくてもいいんだけどな。
—-今日もまた、サンミゲルライトと共に、フィリピン視点から見る、ボルテス講義を行いたいと思うのであります。
ほんで。まずこちらの記事を読んで欲しい。産経新聞社の署名記事である。一読したらわかると思うが、ボルテスⅤの好意的な記事である。
ありがとう産経新聞。さすが産経新聞。いいぞ産経新聞。まず記事を掲載してくれたこと自体に感謝。帰国したときキオスクで買ったるわ!でもね….
アニメは1978年から何度もフィリピンで放送された。家族の物語という要素が国民性にマッチしたのか、配給元の東映によるとフィリピンにおける認知率は94%。国民的アニメとなった。
いやいやいやいや。これは無い。これはいくらなんでも盛り過ぎである。国民の94%つったら、身体障害者や赤ちゃんを除いて全員知っている率すら超えているw
家族の物語というのが国民にマッチした(苦笑)いやぁー….1970年代のアニメなんですけど。
当時のフィリピンのテレビ普及率知ってて書いてます?現代みたいに、アニメを湯水のように視聴できる環境じゃないんですよ?
日本ですらこんな時代なのに、当時の比人がどうやってボルテスを選択できたんですか?デジタル放送なんてないんよ?
わたしは、「ボルテスⅤが凄い」というよりも、スーパーロボットアニメを初めてみた比人が熱中した最初のとっかかりが、「結果的にボルテスⅤだった」という説です。家族の物語だから?関係ありません!それはロボットアニメ、戦隊モノでいうストーリー回でしかない。ビデオも無い時代、初回から物語を追いかけたとでも?ボルテスの話なんて誰も知りませんよ。
当時のフィリピン人は、なによりも、なめらかに動くロボット、かっこいいレッツボルトイン!に興奮したんです。天空剣Vの字斬りを真似したんです。あんなもんカッコイイに決まってるじゃないですか。生まれて初めてみるアニメがボルテスだったという、強烈すぎる体験をしたのが比人の特定世代なんです。唯一無二のアニメだったからこそ、誰もが見たくてしょうがなかった。比人にとって、ボルテスはガンダム以上に思い入れがある理由がコレです。これが真実だと思います。
(産経新聞ありがとう。でも不必要に盛った記事は要らんのよな。普通に事実を書いてくれよな)
そうしてテレビを見ていたガキだって、いつか大人になる。テレビ局のお偉いにもなるヤツいるわな。
そいつらが作ったのがコレなんよ!
控え目に言って最高じゃねぇかよ。どんだけ原作にリスペクトしているか。ビンビンに伝わってくる。フィリピンだってやれば出来んだよ。比人の歌手で、OP日本語で歌っているんだぜ?この熱量を分からねぇヤツは俺と分かり合えないね。やるじゃねぇかフィリピン。マジで涙が出てくるほど最高なんだよな。子供向けの作品ってのは大人向けより難易度が高いんだけど、見事こなしてみせたGMAには脱帽だよ。よくやった。特撮モノと実写とアニメをこれほど融合させている。そしてかつ!その手の話題に一番うるさい日本人である俺が、腕を組んで笑顔でウムウムとうなづける出来だ。これは認める以上だ。よくやったどころじゃない。脱帽だ。一体どこの国が、日本の70年代ロボットアニメを、ここまで愛してくれただろうか。こんなんもう必ず観に行くしかない。カネを落とすしかない。アニメ先進国日本に、掟破りの逆輸入?上等だよもっとやれ!
主題歌「ボルテスVの歌」も大人気で、堀江がフィリピンを訪問した際、空港から車で出ると白バイが先導。ザ・ビートルズ級の出迎えを受けた。
この一文だけは書いて欲しくなかった….
確かにボルテスⅤの歌は素晴らしい(当たり前。言うまでもない。ボルテスに限らずな!!)比人と一緒に歌える日本語曲でもある。
でもね。「空港から白バイ」というのは…これは東映に責任があるんじゃないのかとまで深読みしてしまう。
だって、俺らフィリピン在住者から見ると、これは結構恥ずかしいことだからだ。
「空港から白バイ」という単語は、いわゆるポリスパレードといって、多少のコネとカネさえあれば、誰だって受ける事のできるサービスだからだ。一応禁止となってはいるが、マニラでは未だに よく見る風景である。つい最近でも何件も見た。
これをビートルズ級の出迎えと書いてしまうのは、さすがに無理があると思うよ。
この記事を私の目から見ると、東映はPNP(国家警察)に賄賂を払ったと自白したことにすらなってしまうんよね。
堀江美都子さんは日本の宝に間違いは無いが、だからと言って警察が動いて護衛することなんて無い。これは断言しよう。
「うんにゃ!PNPは敬意を払って白バイが無料で先導したのだ!」と東映は言うだろうが、ナイナイw そんなことするわけないでしょ。
したとしても、空港に正規の手数料800㌷を払って(こういうサービスがあるのである)VIP待遇に「してもらった」ということだろう。
この記事は署名記事だが、堀江美都子さんは帰国まで護衛してもらったのだろうか。おそらくそうではあるまい。空港からホテルまでの短距離であったはずだ。マニラの渋滞を蹴散らしてホテルまで行ったら、そこで白バイとお別れになったはずだ。そもそも、比でなーんの恨みも買ってないじゃん。ボルテスⅤの人気と、ポリスパレードは、残念ながらなんの関係もない。東映の孫請けかなんか知らんが、現地エージェントが勝手にやったことだろうが。
ポリスパレードされたというのは蛇足以上の話だ。そんなことしてほしくない。東映も、今後は止めてもらいたい。空港に到着したら、普通にハイエースで迎えに行って、移動すればいいだけだ。おかしなパレードをする必要はない。会社のドライバーも車もあるだろう。うがった見方をすれば、どうしてこんなストーリーを作るのか理解できない。(一応書いておくが、外国公務員に賄賂を払うのは犯罪でもある)そもそも白バイに先導されたからといってなんだというのか。東映は、せっかくのゲストに余計なことをしているように思える。現地の笑いものになりかねないので止めて欲しい。フィリピンで、ある程度キチンとした護衛ってのは、白バイ先導程度のものではないことは、コッチに住んでいるひとは皆知っていることなんだし、余計なことをしてほしくなかった。ましてやビートルズ同等、などと軽く書いて欲しくなかった。我々にしてみると、まるで堀江美都子さんが売名行為をしているようではないか。
白バイに先導されて云々というのは、日本ではハッタリが利くのかも知れないが、コッチに住んでいて、多少気の利いたヤツならすぐに見抜く程度の小技である。産経新聞の記者のレベルを問わざるを得ない。なーにがビートルズ級の扱いだ。オマエビートルズがフィリピンに来た時の扱い知ってんのかよと問いたい。問い詰めたい。小一時間問い詰めたいw
でも取り上げてくれた産経新聞サンキューな。次回はもっとマシな記事頼むぜ。
ボルテスⅤの人気を正しく書いて欲しい
台湾は親日だ!というのと一緒で、比人にとって、ボルテスⅤは特別な意味をもったロボットアニメなことは間違いない。
だからこそ、正しい記事。正しい情報を与えて欲しい。この記事は盛り過ぎであり、正確に現地の情報を伝えていない。
というわけで。途中からなに書いてるか分かんなくなってきたんだけども。
理解を助けるために「長男」であるコンバトラーVのOPをとりあえず貼っておきます。(ボルテスは次男です)毎日聴いてもらってええんやで。
ボルテス見てもいない。知ってもいない。何も知らない。そんな日本人が、「フィリピンではボルテスⅤが人気で~」とか軽く言ってほしくないんよね。日本人なら質問を浴びせられることもあるんだけども、それがウロ覚えだったら比人失望するで?
というわけで、基礎教養レベルで、まずコンバトラーV(ブイ)から覚えてな。毎日聴いてもええんやで。
ブンソが闘将ダイモスです。
気づいているひとも多いでしょうが、この手のアニメだの特撮だのというくだらない記事を、わたしは時々書いています。私は、こういう子供向け作品を世に出しているクリエイターを心から尊敬しています。心底素晴らしい人たちだと思っています。戦隊モノ、ロボットアニメ、少年少女向けの作品を作るのがどれだけ難しいことか。俺にはできません。
ボルテスⅤは確かに比人の心を震わせました。日比にとって貴重なコンテンツです。育てていこうぜ。日本逆輸入のボルテス。絶対見に行ってくれよな。
—-でもだからこそ、比のボルテス人気について盛ってほしくない。ありのままの現地のことを伝えて欲しい。
ポリスパレードなんてカッコ悪いこと、もう書いてくれるなよな。東映もちょっとは考えろよ。
俺たちのボルテスを汚して欲しくねぇんだよ。
画像引用:(藤子不二雄A)愛…しりそめし頃に…