意外なマニラ移住相談の件(2)

一応(2)である。(1)は非公開にしておいたんだけど、当の本人が公開にしろ!とうるさいので、シブシブ公開にした。なんでも読み逃したということである。自分のことが書いてある記事は気になるらしい。だったらすぐ読めよな。俺はワザワザそいつにリンクを貼って個人的に送ったんだかんね?

だったらついで、ということで。(2)も書くことにしたw なお(1)はこちら

さて。

要は毒も薬もない、正しい日本人(ちゃんとした企業にお勤めの30代男性!)の方の移住相談だったわけなんだが、こっちは無害だとしても、比人の結婚相手の方は毒もあるやろうと踏んでいた。どうしたって日本にいる『ただの比人』なんて、メッタにいないんだから。

なので。

「どうやって日本に来たのか?」ということを根掘り葉掘り聞いておけ!酔わせてピロートークでもいいから!とだけ念を押して言っておいたんよね。そしたら答えは偽装結婚で来たということであった。それも契約で縛られている系の。案の定である。うむ。分かりやすい。よくぞ聞き出したのである。

ああ。昭和から平成を経て、いまだにこんな話があるのであった。(※正直に話してくれた彼女はエライのである。断っておくが、ここは褒める話である)

ほんで、悩める本人がまた渡比してきたんよね。

彼女の生い立ちからなにからを知りたいと(愛がある!)いうことで、わたしは彼女の(自己申告で言っているだけの)バランガイを、先日、本人と、一日かけて、グルっと回ってきた。

—-ワイ視線で言おう。

そのバランガイは、正直いって、あまりココには住みたくないなという感じであった。フィリピン長い人は分かってもらえると思うが、これはもうオーラで分かる。初移住でココに住んだら、食い物にされるくらいならカワイイほうだな、という感じの場所であった。俺はワリと優しい方だと思うけど、ココは5段階で、難易度3.79くらいあるなと。フィリピン人は英語ペラペラ設定は、ここじゃ通用しないだろうなと。半周もしないうちに分かってしまった。

いかにも古い町並み。新しい建物ない。ジャンクショップマシマシ。警察力ゼロ。聞いたこともない名前の立派な新興教会。貧乏なのにエアコンガンガン。ああ、もうねという感じである。配牌からドラ4である。これは無理だなというのが第一印象だった。こういう地区だと殺されてもニュースにならんから、安否確認さえ出来ないのが痛い。しかも隣はジャングルということで、条件が揃いすぎていた。移住したら下手すると埋められるんじゃねーか?wこの手の地区だと、殺したヤツ ジャングルに深ーく埋めちゃうから分かんねぇんだよな。もちろん出てくるわけがない。

ま。簡単にいうと、いかにも夜はゲートが閉まって野犬がうろつく系の、いかにも治安悪いです♡みたいなオーラを、真昼間でもビンビンに感じたのだ。ここで英語だけだとかなりキツいかも知れないし、彼女の両親兄弟姉妹が、どういう人間なのかというのも含めてプロテクションしないとヤられるなという感じであった。とてもとても、フィリピン初心者が住むような場所じゃない。少し離れた小奇麗なタウンハウスでも借り、彼女の実家にバイクで通う感じで、まず慣れが必要なのかなというのが第一印象であった。簡単にいえば田舎パタヤスに住むようなものだった。

今日の連絡によると、本人は、フィリピン移住という夢から覚めたようだ。というのも比より先に、偽装結婚の—つまり彼女と結婚している旦那—がまず、結婚離婚を繰り返している常習な上、彼女と契約しているKTVも、とてもマトモな日本人らとも思えない以上、これをひとりで解決するのはとても無理だという判断になったようである。うん。これは正しい判断だ。

その上で、本人はフィリピンが好きなようで、いろいろ教えてください的な感じである。

うーん。じゃあもう、ちょっと彼女のことは置いておこうw
どうしてかというと、この件、解決するとしても、ちょっとカネもかかる話である。俺はいいとしても、声をかけた連中にはツケてやんないといけない訳だし。(当たり前だけど、大人が動いたらカネは発生する)

とにかく、今の日本の仕事は中級国民+くらいではあるので、簡単に止めて移住ということをせずに、まず比のことを理解して欲しいんよね。

あと、なんといってもお金を貯める事。偽装結婚させた連中だって、カネと時間払って連れてきてるんだ。「この子と結婚します」ハイそうですかとはならんわな。この後始末と、海外移住と、自分無職になるということを考えると、最低でも200-300万くらいは欲しいところだ。

俺はみんなに、半年くらいの生活費は貯めておけといっているんだけど(これはアドバイスする人各自違うだろうけど)六か月なんてアッという間だかんね?それまでに海外で生活基盤を築くなんて言ったら、仕事はコールセンターくらいしかない。

こっちでは、トーイックナンテンでした、なんてもの全く意味がない(面接の最初の5分で語学は分かる)ので、誤魔化しようがない。それより胆力と生き様が問われると思う。言葉なんて後で覚えりゃいいんだよと採用する会社もある。—けど、それって本人次第なのだ。海外でやる気があるなら殺気があるくらいで丁度いいと思う。

(2)は本人も読んでいると思うから、俺はエールを送るよ。

フィリピンでうまくやりたいのなら、俺ごとき踏み台にするくらいの勢いで、雄々しく羽ばたいて欲しい。

そうしたら、俺は10年後に「アイツ今マニラで調子こいってっけど、俺アイツのオンナのバランガイ回ったんだぜ?」と、居酒屋で調子こけるかんな。

 

それにしても。この相談。この先、前に進むんかいな。

 

家族