フィリピン・中古車道(2)

(2)である。

まず、オレが探したのは、マツダのCX-3だ。

 

こんなの、ゴルフバッグ詰めないじゃん!という在比駐在員は地獄に落ちるでだろう。

はっきりいってオシャレなのである。ドシブイのである。

日本円の新車価格は、に、二百万円。フィリピンでいえば、30人くらい殺しの依頼できそうな価格である。

それがなんと、四万キロで60万ペソというのを見つけた。

うーむ。

まぁ。いきなり予算オーバーではあるのだが、ワイの年齢からして、この程度の車をコロがしておかないと
アカン気もするし、なにより内装にグッとくるものがあるのであった。

うーむ。

マツダかぁ・・・。マニラでわざわざ、マツダかぁ・・・

カープ女子をNAIAに迎えにいって、そのままSOGOに一直線というシチュエーションがあればいいんだけど
そういうことは無さそうなんで、ワイは迷っていた。

迷っていると、中古車のオヤジが来た。(後述するが、コイツは本当に信用出来るヤツであった)

「これいいっしょ」

いいよね。

「メーター戻してないからこれ」

そっかー

「これはデモノだよ」

そっかー。でも高いよ。事故車でしょ?(←カマをかける)

「事故車だけどいいよ。55万ペソでもいいよ」

うん。事故車ということは、マニラでは別に普通なので、お互いなんの問題もない。
言ってみただけである。

「オリジナルだよ」
(このオリジナルというのは、ニコイチの中で本体が残ったという意味である)

なんかプロブレーマある?

「あるよ。でも問題ない」

アノンプロブレーマ

「ガソリンメーターがおかしい」

ほう

「逆」

ほう・・・逆?

「だから逆」

どういうこと?

「カラの表示は満タン。満タンの表示はカラになる」

 

・・・・・

 

そんなことある?

そんなことありえる?

つまり給油するとガソリン表示がカラになるというのだ。そりゃスゴイ。
これでレンタカー屋やったら大儲けじゃん。

悪質!日系レンタカー屋に注意!なんて、マニラ新聞飾っちゃいますか。

それにしても、そんな故障があり得るんだろうか。
給油したらガソリンが減り、走れば走るほど増えるのだという。

ってゆうか、どうしてそこを直して売らないのか。
ってゆうか、いまどきの現行車に、そんな不具合があり得るのか?

うーむ。

せっかく意中の車を見つけたのに、給油したらガソリンが減るというオモシロ車に
乗るというのは、20代ならば笑えるけどマニラだと見下される気もする。

結局、この車は買わないことにした。

そして、ここから長い長い、わたしの中古車探しが始まるのであった。

いいんだよ。コロナ下で、時間だけはたっぷりあったんだからな!!